vol.5 【最終回】ビニールハウス完成!ミニトマト農家として独立



公開:2022.03.28

farmingsekino



こんにちは。関野です!前回は暗渠工事の重要さをご紹介しました!そして今回…本連載もいよいよ最終回です。正直、今までで一番過酷だった「ハウス完成→定植→初収穫」までの道のりをご紹介します。

●ビニールハウス完成!

2ヶ月くらいでハウスが建ちました。5連棟で、間口は10m、長さ50mのハウスを建てました。25aあります。一つだけ短い棟があり、その空いたスペースに作業場を作りました。駐車場のスペースや仮設トイレを置くためにもこのような作りにしました。
これは師匠である受け入れ農家さんのハウスをモデルに建てました。資材なども含めてほぼ同じです(笑)軒が高いと修繕作業するときに登るのも大変だし、ビニールの張り替えも大変。そういったことを考えると、このサイズ感がちょうどいいんじゃないか?とアドバイスいただきました。

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ハウスが建って、近くに住む家族も喜んでくれました!私自身はうれしさよりも「やるしかない!」と覚悟を決めました。



●ハウスの内装を鉄パイプで自作!

定植は12/11。苗が届く日が決まっていたので、この日に間に合わせるための作業が大変でした。
ハウス内の誘引施設は経費削減のために自分で作ることにしていたので、潅水パイプや誘引棚も一人で作りました。組立式でしたが説明書が無く、資材屋さんから手順を教えてもらったものの、初めての作業なのでとても苦労しました。
資材を運ぶのも大変でした。鉄パイプを担いで、25aのハウスを何往復したかわかりません。マルチシートの穴開け作業にもけっこう時間がかかりました。

失敗もありましたが、短期集中で作業をしたため、潅水パイプの作り方は人に教えてあげられるほどレベルが上がったと思います!0からスタートするのは辛かったのですが、色々なことが学べたのはよかったです。



▲自作したハウス内誘引施設




必ずしもスケジュール通りに行くとは限りません。ハウスの工事が雨で遅れることもあり、ずっとひやひやしていました。日が落ちてからはヘッドライトをつけて作業をしていました。真冬だったけど、ハウス内でやる作業は暑く、体から湯気が出ていました。最初はヘッドライトから煙が出ていると勘違いし、爆発するのか!?と焦りました(笑)
奇跡的に間に合ってよかったですが、もう一生やりたくないです(笑)

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これから新しくハウスを建てる人へのアドバイスは、「やるしかない!」です。私もそうやって自分に言い聞かせ、信念を貫いてきました。





●Hei hei farm誕生

ハウス内の作業場はほぼ手作りです。パック詰めをする作業台はホームセンターで木の板を購入し、パソコンで作った文字を型におこし(ステンシル)、そこにスプレーを吹きかけてオリジナルのロゴマークをつけました。 他にも、畝立てのときに土埃が飛んでこない様に作業場の前に単管パイプで壁を作ったり、パートさんたちが畝(通路)を認識しやすいように番号札を吊るしたり・・・

▲自作した作業台




農協にいた頃からオリジナルの看板を作ったりDIYが大好きだったので、今回もホームセンターや百円ショップを巡り、使えそうなアイテムを集め、なるべくお金をかけない工夫をしました。 自分にとってもパートさんたちにとっても、“毎日たのしく通えて居心地がいいハウス”にしたいと思い、日々改良していますが、ハウスへの愛着がどんどん増していくし、毎日が楽しいです!


▲自作した作業場




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Hei hei farmの由来は、ワーキングホリデー時代に語学学校で「こうへい」や「りょうへい」など、「●●へい」という名前が多くてなかなか僕の「ようへい」が覚えてもらえませんでした。思い切って「へいって呼んでくれ!」って言ったら、挨拶のヘイ(Hey)もついて「ヘイヘイ」って呼ばれるようになりました。それが定着していて、とても気に入っています。






●新しい仲間たちと

姉が農作業の手伝いと事務を担当してくれています。他にもパートさんが8名。師匠のアドバイスで求人サイトを使って募集をしたのですが、新しく建てたハウスなのにこんなに集まってもらえて驚きです。自分でもSNSで募集をかけたり色々試してみたけど、求人サイトを使った応募が一番効果的でした。
パートさんはみなさん主婦で、平日勤務が希望なので、土日に人手が足りなくなったら地元の友達や消防団の仲間に手伝ってもらおうと思っています!

●自分のトマトを初収穫!

初収穫のトマトを食べてみましたが、とても美味しかったです!栽培したのは千果という品種で、1粒20g以上もある2L規格です。私は伊豆の国市の果彩委員会に所属しているので、栽培した品種も出荷もみんなと一緒です。
最初は赤く色づかない状況が続き心配しましたが、委員会の仲間に相談すると天候の関係でみんな同じ状況だということが分かり、安心しました。これからもっと暖かくなるので、どんどん赤く、美味しくなっていくと思います!


▲初収穫の真っ赤なミニトマト




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3/3に無事初出荷をすることができました! 師匠から、「よくやった」と褒めてもらい、とても嬉しかったです!本当によい師匠に出会いました!





●独立をしてみて・・・

研修時代よりも、枝を折らないように、実を落とさないように…と慎重になり、パック詰めも前より注意深くなりました。責任感が違いますね。研修では言われたことをやっていればよかったのですが、今は農薬の散布日や作業のスケジュールも、全部自分で決めなければいけません。

反面、自由にもなりました。何をするにしても上司はいないですし、自分の好きにできます。農協に務めていたときは異動などありましたが、就農して、転勤もないし専門職で地元に貢献できることが本当にうれしいです。ワーキングホリデーのとき、しっかり自分と向き合い、決断をして、行動を起こしたことが今につながっていると思います。頑張り次第で給料も変わるし、やりがいがあります。休みは少ないですが、今は本当に農作業がたのしいので、気になりません。


▲オリジナルのロゴマークが入ったハウス外観




●経営の勉強

経営については、「がんばる新農業人支援事業」の中で雇用や経営に関する研修で学びましたが、税金のことやレシートの仕分け方など、実践的なことはやりながら学ぶしかないです。今は農協さんに教えてもらった『WEB簿記』」を使っています。 自分が仕入れたものを打ち込んで、「現金」とか「諸材材料費」とか区分しておくだけで、確定申告にも使えます。通帳とも連動していて、振り込みされた情報なども反映されるし、とても便利です!

●今後の目標

まずは借金を返すことです!早く返したいですね。
初収穫のトマトをパートさんにも食べてもらったら、「採れたてのトマトは全然味がちがう!おいしい!」って言って喜んでくれました。皆さんに採れたてのトマトのおいしさを体験してもらえるような企画をやってみたいですね。もちろん、まだ始めたばかりなので、まずは1年間栽培に集中して、落ち着いてきたら色々な挑戦をしていきたいと思っています!

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今まで多くの挫折を経験してきたので、周りの人の目を気にすることもありました。でも、すべてを知っている師匠研修生として私を受け入れてくれ、私自身も「やるしかない!」のポジティブ精神でここまで頑張ってきました。まだまだ安心はできません、これからですね!









 完結



プロフィール

伊豆の国市/関野 陽平

静岡県伊豆の国市出身。
2017年にJAを退組し、ワーキングホリデーでオーストラリアへ渡航。そこで経験したファーム生活で農業への興味が湧き、大好きな地元:伊豆の国市で農家になることを決意。 帰国後「がんばる新農業人支援事業」に応募し、合格。受け入れ農家の元で研修に励み、晴れてミニトマト農家として独立。2021年12月にハウスが完成し、2022年3月にミニトマトの初収穫を迎えた。








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