空気で断熱！暖房費が節減できる高機能POフィルム「W快適エアーカーテン」とは？

原油価格の上昇が止まらず、電気代や燃料代の高騰が大きな課題となっています。ハウス栽培において暖房費は欠かせないコストですが、使用する内張りカーテン次第で保温効果がさらに高めることができます。今回は、暖房費の節減やハウス内環境改善を検討している方におすすめの、内張りカーテン「W快適エアーカーテン」を使った省エネ方法をご紹介します。

１.農業用エアーカーテンとは？

農業現場で使用されるエアーカーテンとは、空気層をもった二重の農業資材のことです。空気膜２重被覆とも呼ばれ、送風ファンで空気を送り込んで空気の断熱層を作り、ハウス内の保温性を向上させます。
エアーカーテンを使用する最大のメリットは、省エネ効果が見込めることです。ビニールハウスには、外気とハウス内に温度差ができるという弱点があります。しかし、エアーカーテンを設置することによって空気の断熱層ができるため、外気の影響を減らすことができます。

▲エアーカーテンの仕組み（イメージ図）/画像提供：MKVアドバンス

ハウス内の保温に最適なエアーカーテンですが、使用にあたり注意点があります。空気膜の内部に結露が発生すると日射量の低下を招くため、結露しない適切な資材を選ぶことが重要です。さらに、夏場はハウス内が高温になりやすいため、適切な換気が必要です。

２.燃油使用量の約27%の削減！

▲画像提供：MKVアドバンス

MKVアドバンス株式会社の「W快適エアーカーテン」は、被覆素材に蓄えられた空気層が断熱効果を発揮します。ハウス内のサイド面のみの使用でも保温性を高められるのがポイントです。もちろん天井面も含め設置すればさらに保温性が向上します。
北海道渡島農業改良普及センターで行われた実験では、2か所のラナンキュラス栽培ハウスで「W快適エアーカーテン」をサイド部分に使用し、短期と長期の温度推移を確認したところ、燃油消費量の約27%が削減されました。

▲灯油消費量の推移/画像提供：MKVアドバンス
＜渡島農業改良普及センター,「高機能空気膜二重フィルム「Ｗ快適エアーカーテン」のハウス内張りサイド部使用による燃油削減効果」,2023＞

実際にW快適エアーカーテンを使用した生産者からは、
「重油削減効果は30％あった」（栃木県：菊生産者）
「重油使用量が45％減少した」（長野県：トルコギキョウ生産者）
という声もあります。

３.結露によるボタ落ち対策にも効果的

▲画像提供：MKVアドバンス

ハウス内外の温度差によって発生する水滴のボタ落ちは、作物の根腐れを引き起こしたり、ハウス骨材の金属が劣化したりする原因になります。「W快適エアーカーテン」は特殊な微細孔と塗布無滴処理が施された内張りカーテン用フィルム「快適空乾」を使用しているため、適度な透湿性を保ち、結露を抑えて水滴のボタ落ちを防ぎ、作物の濡れによる病気の発生を軽減します。

本来、被覆素材を二重にすると光量が減ってしまうため、ハウス内部はどうしても暗くなりがちですが、高い光線透過率によってハウス内を明るく保ち、散乱光効果によって隅々まで光を通すことができます。
「保温性が高く、湿度環境も改善できた」（山形県：バラ生産者）
「暖房機の運転時間が少なく、サイド側の生育差も少なくなった」（千葉県：トマト生産者）
「重油削減とハウス内の環境が良くなり、品質の良い商品が多くなった」（山形県：鉢花生産者）
など、多くの作付けハウス内の環境改善に役立っています。

▲画像提供：MKVアドバンス

「W快適エアーカーテン」は、ボタ落ちによる生育障害を軽減しながら保温機能を高めるため、ハウス内の適切な環境管理が実現します。従来のカーテン設備（スライド・巻き上げ）に簡単に取り付けることができる上、特殊な微細孔よって空気が抜けるため、カーテンの開閉もスムーズです。

機能性の高い被覆資材を選んで熱効率の仕組みを整え、効率のよい暖房費使用を目指しましょう。

▼参考サイト
〇MKVアドバンス株式会社,機能性農PO内張りフィルム
https://mkv-a.co.jp/agri_div/kinou/
〇農林水産省,温室の保温性向上技術
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/attach/pdf/notice-10.pdf
〇農林水産省,施設園芸省エネルギー生産管理マニュアル
https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/pdf/44.pdf