コラム

葉が枯れるバラの病気!黒点病、枝枯れ病、うどんこ病の治し方と予防法

2018.11.14

1.花が咲かない!理想と現実のギャップ

バラは病気や虫に弱く初心者には難しいというのは有名な話です。美しいバラの画像に魅入られて栽培を始めたものの、思うような綺麗な花が咲かずに困ったことがある人は多いのではないでしょうか。
葉が枯れるなど様子が何か変だと思っても、栽培初心者のうちはその原因が何なのか突き止めるまでに時間がかかり、どうしても対処が遅れがちです。気づいた時には病害虫の被害が手の施しようがない程蔓延して、泣く泣く株ごと処分ということにもなりかねません。

2.何かおかしい?あっという間に広がる病気

そうならないように予め正しい知識を頭に入れておき、いざという時にはすぐに適切な対策を行えるようにしておくことが重要です。そこで今回はバラの病気のうち主要な黒点病、枝枯れ病、うどんこ病の3つの病気について病気の特徴とその防除方法を紹介していきます。

3.正しい知識をもって迅速対応!

黒点病(黒星病)

主に葉に発生し、春から秋によく発生します。黒い斑点が葉の表面にでき、直径5~10mm程の病斑になります。病斑に黒点状のカビの塊ができ感染が広がっていきます。黒点病にかかった葉は再生せずやがて枯れてしまいます。
最大の予防法は密植を避け、風通しを良くすることです。早期発見に努め、葉に黒い斑点が生じたら葉柄ごと取り除くことも大切です。薬剤を使った方法としては、春につぼみが付き始め頃からダコニール1000Ⓡを10~15日おきに散布して予防します。発病後はサプロール乳剤®ラリー乳剤を散布します。




枝枯れ病(キャンカー)

接ぎ木部分や剪定の傷口などから病原菌が侵入し枝が枯れる病気で、1年を通して発生します。枝に黒褐色の斑点が生じ病斑部にはカビの黒いぶつぶつができます。病斑が枝を取り巻く程に広がるとその上部は枯れてしまいます。
登録されている薬剤は無いので、できるだけ傷をつけないようにすることが重要です。剪定の際には煮沸するなどして消毒したよく切れるハサミを使うようにしましょう。病気になった枝を見つけたらすぐに切り取って処分します。ちなみに枯れた枝に白い円形の平べったいものが沢山ついている場合はカイガラムシによる被害です。その場合は歯ブラシなどでこすり落とすようにしましょう。




うどんこ病

葉や茎に発生し、春から秋によく発生します。うどんの粉をまぶしたような白いカビが発生します。生育悪化を招くだけでなく、葉が縮れ奇形になったり、つぼみや花弁にも白いカビが生えたりすることがあり花姿が悪くなります。
湿度が高いと多発するので、密植を避け風通しをよくします。薬剤を使った方法では黒点病と同時防除が可能で、つぼみが付き始める頃にダコニール1000Ⓡを予防散布します。他の病気同様、早期発見に努め、発生に気づいたらハーモメイト水溶剤ⓇやカリグリーンⓇなどを散布します。


栽培が難しい分、美しい花が咲いた時の喜びはひとしおです。病害虫に対する適切な対策を行って品質の高い素敵なバラを作りましょう。



▼参考文献
・永井雄治(2010)「病害虫を防いで楽しいバラづくり」、農山漁村文化協会
・『バラとつるバラの素敵な庭づくり』、「成美堂出版編集部(編者)」、成美堂出版、2015.



ライタープロフィール

【haruchihi】
博士(環境学)を取得しています。
持続可能な農業を目指し、有機質肥料のみを使ったトマトや葉菜類の養液栽培を研究してきました。研究機関やイチゴ農園で働いた後、2児の母として子育てに奮闘する傍ら、家庭菜園で無農薬の野菜作りに親しんでいます。