コラム

もみ殻を炭にできる!脱炭素社会に貢献する話題のもみ殻炭化装置『スミちゃん』を取材

公開日:2021.10.25

幕張メッセにて開催された農業week2021(10月13日~15日)を取材しました!新型コロナウイルスの影響で人出が少なくなっていた展示会ですが、今回は例年と比べ多くの人が訪れ、とても賑わっていました。主催者側はもちろん、各出展社がマスク、消毒液など感染対策には十分気を付けてくださっていたため、安心して会場を回ることができました。

今回編集部が注目したのは、もみ殻連続炭化装置『スミちゃん』を販売しているエスケイ工業です。
厄介なもみ殻を炭にして肥料や土壌改良材にすることで、循環型農業に活用できます。また、『スミちゃん』は昨年発売したばかりの温風発生装置と組み合わせることで、炭化するときに発生する熱をハウス内の暖房として利用できるため、脱炭素社会への貢献が期待される商品です。
エスケイ工業の古川社長に商品について詳しくお話を伺いしました!

展示している商品について教えてください

『スミちゃん』はもみ殻を炭にすることができる装置です。また、昨年発売したばかりの温風発生装置と組み合わせることで暖房としても使用できます。15~20分ほどもみ殻を燃やすと、約80℃~90℃の温風をハウス内に送り込むことができます。(1日約3,000Lのもみ殻を使用)
もみ殻を燃やしてできた炭は、肥料や土壌改良材として再利用できます。作物に還元し、無駄なく循環させることで厄介だったもみ殻の有効活用ができるのです。
この装置の特長は、もみ殻を燃やすときに発生する強烈な臭いと煙を抑制する機能がついているため、臭いと煙が少ないことです。メンテナンスは月に1回。中を開けてエアーで吹いてあげると、より効果が長持ちします。

△もみ殻連続炭化装置『スミちゃん』

△新商品:温風発生装置




今回どの様な方がブースにいらっしゃっていますか?

農家さんやJAさんがいらっしゃいました。温風発生装置として使用しながら炭を作れるというところに興味をもって足を止めてくださいます。

もみ殻を炭にするのは難しいのですか?

難しいです。『スミちゃん』には専用の制御盤がついており、もみ殻を多く出したり少なくしたり、回転を速くしたり遅くしたりコントロールできます。炭にするためには350~400℃の熱を発生させるのですが、燃やしすぎると灰になってしまうため微妙なコントロールが必要です。農家さんによってもみ殻の質や種類、濡れているとか濡れていなかなど条件が異なるため、導入時にご訪問して調整までお手伝いをします。

炭と燻炭は違うのですか?

燻炭は燃やすとCO₂やメタンガスが発生します。でも炭ならCO₂もメタンガスも発生しません。農家は昔から燻炭を使ってきましたが、現代はCO₂排出の問題から炭にする必要があります。

どのような方が導入されていますか?

現在は水田や畑をやっている農家さんが多いです。九州で養鶏業と無農薬のお米を生産している農家さんは、『スミちゃん』で作った炭を自分の畑で土壌改良材として使用している他、鶏糞を混ぜ発酵させ『高腐植発酵鶏ふん肥料』として販売しています。それが「品質がいい!」と好評のようです。導入した農家さんも「機械本体の価格は安いのに、生産量が多くてびっくりした!」と大変喜んでくれています。

施設園芸への導入実績はありますか?

先日、熱海のトマト農家さんに導入していただきました。早速 温風発生装置として使ってくださっています。温風の強弱は蓋の開き具合で調整できますよ。また、ラン栽培をしている農家さんは、水田で出たもみ殻を堆肥化して、ランの肥料に使っています。新商品の温風発生装置をぜひ施設園芸農家さんに使ってもらいたいですね。野菜から花きまで様々な農作物に使えます。

△温風発生装置を搭載した『スミちゃん』




今後取り組まれるテーマなどありますか?

これから10年かけて稲わらを炭化する研究を行います。昔から水田の肥料として役立ってきた稲わらですが、水田のように酸素が少ない場所で分解されると大量のメタンガスが発生する事が報告されており、地球温度化会議では対策が必要だと言われています。
そこで、当社のもみ殻を炭化する技術を使って稲わらも炭化しようと計画しました。現在稲わらを炭にする技術はありませんので、当社がやらねば!と思っています。今年のグリーンイノベーションにも応募予定です。

△商品説明をする古川社長

「環境にやさしいものづくり」をモットーに製品開発を行うエスケイ工業は、炭化技術の研究を始めて今年で12年。昨年発売された温風発生装置は、冷たい外気を温めてハウス内に温風を送るため、重油式暖房燃料の削減など脱炭素社会実現に向け期待されます。そして、“稲わらの炭化”への挑戦を始めたのが今年。稲わらを炭化することは大変むずかしく、まだ技術が確立されていません。これから10年かけて研究する“稲わらの炭化”が、古川社長の大きな目標とのこと。稲わらの炭化技術が確立される日が楽しみです!

紹介動画

▲画像をクリックすると動画が再生します。

ライタープロフィール

【施設園芸.com 編集部】
農家さんへのお役立ち情報を日々配信しています!
女性編集部が多く在籍し、新しいイベントの企画やコラム記事の執筆、農家さんや企業様の取材を行っています。みなさんに喜んでいただけるような企画を日々考案しています♪









    



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