コラム

イチゴ育苗のカギは遮光にあり!猛暑を乗り切る遮光方法とは?

2018.08.06

1.イチゴ育苗の流れ


一般的には冬が旬だと思われがちなイチゴですが、基本的に収穫は春に行われます。そして収穫が終わると同時に毎年5月ごろから始まるのがイチゴの育苗です。

イチゴはつる状に伸びるランナーと呼ばれる子株をポット苗として秋の定植時期まで育苗します。ポット分けした株は窒素過多で軟弱徒長苗にならないよう液肥で様子を見ましょう。

従来は3.5号や4号の培土が多いポットを使用することで、潅水や肥料を調整して開花時期をコントロールする方法が主流でした。しかし、現在は苗が小さくなるものの小型のポットやセルトレイなどで省力化を図る人の方が多い傾向にあります。

イチゴ栽培においてこの株の管理がとても重要なポイントで、イチゴの育苗管理次第でその後の品質が決まるといっても過言ではありません。

2.夏の日差しはイチゴの天敵

イチゴはデリケートな植物で、根が浅いため根腐れしやすく降雨を受けると炭疽病の恐れがあるので潅水にも気を遣わなければなりません。また寒さには強いですが暑さに弱いので、夏の高温をうけると苗が弱り生育がストップしてしまう可能性があります。

そんなワガママな植物ですが、特に生産者が悩まされているのは高温対策です。ここ数年の夏の暑さは異常気象と言える程厳しく、イチゴの育苗にも大きく影響を与えています。


高温対策を怠り生育が遅れてしまうと、その後の開花や収穫時期の遅れにまで繋がります。最終的には出荷後の売値にも大きく影響し、生産者にとって死活問題となります。

とくに日中の高温は花芽分化に大きな影響を与えるので、夏場の高温対策は重要です。

3.上手な遮光で夏を乗り切ろう!

そんなイチゴの生産を左右する夏の高温対策には、一体どのような方法が有効でしょうか。

イチゴの育苗において夏場の高温対策には遮光ネットを用いた遮光が最も一般的です。遮光ネットは資材としては安価で手に入り、設置もさほど難しくないので早速準備してみましょう。

【写真提供:日本ワイドクロス株式会社】


イチゴの苗を管理するためには遮光率が40~60%程度必要となります。

暑い時期の日中は毎日遮光する必要があります。しかしいくら暑さに弱いからとはいえ、遮光しすぎてしまうと、花芽分化を抑制され、花の数が減ってしまうため逆効果になります。遮光率には十分な注意が必要です。

そこで、十分に遮光され、かつハウス内の温度が上がりすぎないように遮光率中間程度の遮光ネットと白黒ダブルマルチや循環扇などを組み合わせて、開花の遅れに繋がらないよう注意してください。


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ライタープロフィール

【Sandersonia(サンダーソニア)】
花とスケートボードを愛するフリーライター。サンダーソニアとは好きな花の名前。
IoT技術による農業生産の革新と農協改革の今後に関心を寄せる。花屋、JA営農指導員を経て独立。生産から流通、花束やフラワーアレンジメントまで 花の知識ならお任せを。