コラム
公開日:2018.03.07
尿素肥料は元肥や追肥で使用することが多いですが、その効果や正しい使い方をしっかり理解しているでしょうか?間違った与え方をしてしまうと効果が表れなかったり、過剰になると作物に悪影響をもたらすため正しい使用方法を覚えておきましょう。また、比較されることの多い尿素と硫安の違いとはとどのようなものがあるのでしょうか。
尿素肥料は、茎葉の生長を促す窒素成分を多く含んでいます。
また、水溶性が高く即効性が期待できるため追肥に向いていると言われています。
特に作物の下葉の色が全体的に黄色がかってきたら、窒素欠乏の可能性があり尿素の追肥が必要になります。元肥が十分に行き渡っておらず圃場の一部のみ作物の葉が黄色く変色したり、勢いがない場合には尿素を200~300倍に薄めて噴霧器などで葉面散布をすると効果的です。
窒素の含有量が多いため与えすぎると窒素多過になってしまう恐れがあり、葉の色が濃ゆく茎葉が柔らかくなってしまうので栽培基準に定められた施肥量を超えてしまわないよう注意する必要があります。
尿素肥料と同じく窒素成分を含む肥料として、硫安を使用する方が多くいらっしゃいます。
尿素との大きな違いは酸性であることです。土壌のphを下げるために、あえて硫安を施すという使い方も可能ですが一般的には石灰などのアルカリ資材を同時に施して中和する必要があります。
また、尿素と比べるとやや即効性に劣り窒素成分の含有量もおよそ半分となっていて、施肥量がコントロールしやすく初心者向けと言われています。
尿素肥料は劇的に即効性がありますが窒素成分を多く含むため使用する際は注意が必要です。
しかし、丈夫で健康な農作物を作るためにも使いこなせるようになって欲しい肥料のひとつです。窒素肥料を使用する際にはぜひ、尿素肥料にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。