コラム
公開日:2019.04.29
農業ビジネス関連の話題の中でも、昨今特に注目を浴びているのがスマート農業加速化実証プロジェクトという国の事業です。まだ始まったばかりの事業ですが、今回はこの事業の概略について説明しています。参考にしてみてください。
スマート農業加速化プロジェクトとは農林水産省の政策です。農林水産省のHPでは下記のように説明しています。
“ロボット・AI・IoT等の先端技術を活用した「スマート農業」の社会実装を図るため、先端技術を生産から出荷まで体系的に組み立て、一貫した形で実証研究を行い、データの分析・解析を通じ、最適な技術体系を確立する取組を支援します。”
【農林水産技術会議HP引用】
また、農林水産省はこの政策の目標として”農業の担い手のほぼ全てがデータを活用した農業を実践[平成37年まで]”することとしています。
※プロジェクトの概要などは以下の資料で確認できます。
▼農林水産省「スマート農業加速化プロジェクトについて」H30年9月
http://www.affrc.maff.go.jp/docs/smart_agri_pro/attach/pdf/smart_agri_pro-20.pdf
国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構が公募主体となって、委託予定先を公募していましたが、2019年3月に委託予定先が決定しました。例えば、下記のようなプロジェクトです。民間企業や行政、大学など様々な機関が代表機関となっています。
施設園芸における収穫ロボットによる生産コスト削減体系の実証
◆実証グループ名施設園芸における収穫ロボット実証コンソーシアム
◆代表機関パナソニック(株)
スマート農業技術導入による地域水田農業の活性化プロジェクト
◆実証グループ名岩見沢スマート農業コンソーシアム
◆代表機関北海道大学大学院農学研究院
スマート農業加速化プロジェクトは“現在の技術レベルで最先端のスマート農業技術を生産現場に導入し、 理想的なスマート農業の導入効果を実証する取り組み”を支援するプロジェクトです。つまり、生産現場の「課題解決」「導入効果」を実証する取り組みといえます。
まだ始まったばかりのプロジェクトですので、大規模経営農業を行う法人や農業ビジネスに取り組む企業ばかりでなく、一般的な家族経営を行う農家も興味を持って取り組みを見ていくことが大切です。
▼参考サイト
●農林水産技術会議,スマート農業加速化実証プロジェクトについて
<http://www.affrc.maff.go.jp/docs/smart_agri_pro/smart_agri_pro.htm>
●「スマート農業技術の開発・実証プロジェクト」及び「スマート農業加速化実証プロジェクト」の公募における審査結果について
<http://www.naro.affrc.go.jp/project/research_activities/files/smartagri_shinsakekka120827koubo.pdf>
ライタープロフィール
【uen01】
1反のハウスで夏秋ミニトマトの養液栽培(不織布ポットを利用した少量培地栽培)を行なっています。
元営農指導員のベテラン農家指導のもと、様々な実証実験を行いながら生産しております。元金融マンというバックグラウンドを生かして、数字に基づいた栽培及び経営を行なっています。