コラム

ミニトマト栽培【初心者編】成功する育て方6ヵ条

公開日:2020.06.05

ミニトマトは、家庭菜園でもよく栽培される丈夫で失敗の少ない野菜ですが、一方で収量の増加や食味の追求など、農家として上を目指せばキリのない奥深い作物でもあります。

今回は、ミニトマトを作ったことのない農家さん向けに、ミニトマト栽培を成功させる育て方6ヵ条をご紹介します。

1.ミニトマトのルーツは?

ミニトマトの原産地は南米のアンデス山脈にまたがる地域で、ペルーやエクアドル、コロンビアなどの国です。岩がゴロゴロと転がり、他に植物は生えていないような標高2000mの山肌に原種が群生しています。
よって、涼しくて昼夜の寒暖差があり、日射量が多く、雨は少ないという栽培環境が適しています。

2.日本のミニトマト栽培は冬が本番?

一方、日本の気候は高温多湿であることが特徴です。つまり、ミニトマトが本来好む冷涼で乾燥した気候とは大きく異なります。

そのため、トマトといえば夏野菜のイメージがありますが、実は夏場の栽培が最も難しいといえます。 秋に植え付けをしてビニールハウスで保温しながら冬から春にかけて収穫することが一般的です。ただし、日本でも高冷地の場合は、春に植え付け、夏から秋に収穫して出荷している地域もあります。

3.ミニトマト栽培成功の【育て方6ヵ条】

ミニトマト栽培を成功させるための育て方6ヵ条をまとめました。




①栽培時期を見極める

湿気や寒さに弱いので、栽培時期により生育の成否が大きく変わってきます。地域の気候によって、夏秋どりなのか冬春どりなのか、植え付けや収穫をどのタイミングにするかを判断しましょう。






②水やりは過保護にならず大胆に

頻繁に水やりするよりは、乾いたタイミングで一度にたっぷりと水をあげた方がいいでしょう。水耕栽培では、葉っぱの様子を見ながら潅水の間隔を調整します。



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③芽かきはこまめに、晴れた日の午前中に

わき芽がどんどん伸びるため、芽かきを行って整枝していく必要があります。週に1~2回程度、わき芽が大きくなる前に芽かきをするようにしましょう。また、晴れた日の午前中に芽かきを行うことで、傷口がすぐに乾いて雑菌が入るのを防ぐことができます。








④仕立て方を決めて、理想のイメージに近づける

茂り過ぎないように、1本仕立てか2本仕立てにするのがおすすめです。それに基づいて支柱を立てて誘引していきます。支柱の上端までミニトマトが成長したら、摘心したり全体をずり下げたりして、更に上に伸びるようにしましょう。








⑤虫はこまめに捕る

ヨトウムシやテントウムシダマシなどの虫がつくことで、食害が発生します。1株で見つけると他の株にも移動していくので、見つけ次第捕殺するようにしましょう。



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⑥肥料は少なめに追肥で調整

元々が岩肌に生息していたような植物なので、肥料が多すぎると“つるぼけ”したりしてうまくいきません。元肥は少なめに、樹勢をみながら2週間に1度ほどのペースで追肥を行いましょう。




💡つるぼけとは?

肥料をあげすぎたために、つるが伸びすぎてしまい、つるや葉ばかりが茂って着果が悪くなる病気です。 ミニトマトの他に、スイカやカボチャ、キュウリなど、つるのある作物に発生します。






ひとつひとつの作業はシンプルですが、これらの積み重ねがトマト栽培成功への第一歩になります。土地の条件や自分の理想とする営農スタイルを思い描き、方法を工夫しながら栽培に挑戦してみましょう。



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▼参考サイト
〇きゅうりの奇形果と発生要因,株式会社久留米原種育成会
http://kurume2006.web.fc2.com/kyurinokikeika_hasseiyouinn/kyuri_kikeika_hasseiyouinn.htm
〇【野菜】キュウリの年間栽培体系(肝属地域),生産技術情報,農業,産業・労働,大隅地域復興局,地域復興局・支庁,鹿児島県
http://www.pref.kagoshima.jp/ao08/chiiki/osumi/sangyo/nougyou/gijutsu/kimo_cucumber_cultivation.html
〇つるボケ,サカタのタネ用語集,サカタのタネ
https://www.sakataseed.co.jp/product/search/word.php?width=300&id=112

▼参考文献
〇果菜類, 出荷規格表,JA全農広島
https://www.jazhr.jp/syukkakikaku/img/kikaku01.pdf

ライタープロフィール

【内村耕起】
宮崎県の牛農家生まれ。大学院で植物工場での廃棄物利用に関する研究に従事したのち、全国の農家を訪ね歩いてファームステイ。岩手県の自然栽培農家で2年間の農業研修を経て、現在は宮崎県の山間部の村で自給的農業を営む傍ら、ウェブライターなどもしています。



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