コラム

誰でも出来るピーマンの育て方【3つのポイント】

公開日:2018.06.21

1.ピーマンはこんな植物

ピーマンは程よい苦みが特徴で、チンジャオロースや肉詰め、バーベキューにも欠かせない野菜のひとつです。豊富に含まれるビタミンは、疲労回復効果があり夏バテ予防に効果的です。
また、ひとつの株から収穫が終わるまでに数十個の実を付けるので、家庭菜園用にも人気な野菜のひとつです。

2.実はトウガラシの仲間

ナス科トウガラシ属に分類されるように、ピーマンはトウガラシが派生した品種だということをご存知でしょうか?
ピーマンは英語名で“Sweet pepper”。甘いトウガラシと言われているように、辛みの強いトウガラシを誰でも食べやすいように品種改良していった末にできあがった野菜なのです。
スーパーに並んでいるピーマンは緑色なので、トウガラシと仲間だといわれてもピンとこないかもしれませんが、適期に収穫せず、放っておいたピーマンは赤く色づいて、見た目はハバネロと見間違えてしまいそうになる程です。
ちなみにピーマンは赤くなってからのほうが甘みや栄養素が増すと言われていますが、短期間で効率よく出荷するために緑色の段階で収穫されることがほとんどです。これは、収穫サイクルの効率を上げるという理由の他にも、赤くなったピーマンは柔らかくなりすぎて料理に使いにくかったり、日持ちがしなかったりといった理由から緑色の状態で収穫する方法がスタンダードになりました。

3.ここだけは気を付けて!ピーマンの育て方3つのポイント

ピーマンの親となったトウガラシは中南米原産であり、暖かい気候を好む植物です。そのためピーマンも同じように温暖な環境で栽培するとよく生育します。
栽培にチャレンジするときは春から秋にかけて行うのがおすすめです。




ポイントその1

発芽の温度管理を徹底的に!

ピーマンの播種は、2月下旬から3月中旬あたりに行われます。しかし、寒さに弱い植物なので播種を行うときに25~30℃を確保できないと発芽しません。
播種を行う場合には、温室など温度管理のできる環境が必要となります。夜間もなるべく20℃以下にならないように保温すれば、3日~2週間で発芽します
関東よりも以北の地域で栽培するときは、少し播種を遅らせて4月に播種をすれば保温しなくても発芽させることができます。

ピーマンの播種は難しいので、温度管理ができないときは播種を諦めて苗を購入しましょう。植え付けの適期は5月となります。




ポイントその2

土を乾燥させないようにしよう!

ピーマンは根の浅い植物です。地中深くの水分を吸い上げることができず、乾燥にめっぽう弱いので気を付けましょう。
地表が乾いた状態が続くと後の着花の数が減り、収量の低下に直結します。また、窒素肥料が過剰になっている状態が重なると尻腐れ病が発生するリスクが高まります。土を乾燥させてはいけないということを頭に入れておくべきです。

しかし、ピーマンは乾燥だけでなく過湿も嫌います。密植を避け通気性を確保し、排水性の良い土づくりを心がけましょう。
着花し始めたら、収穫が終わるまでの間、月に2~4回追肥を行って収穫の勢いを保ちましょう。灌水時に化成肥料液肥を与えると効果的です。




ポイントその3

連作障害に注意!

ピーマンを含むナス科植物は連作障害が発生するため繰り返し同じ圃場を使うことができません。同じ植物ではなくとも、トマトやナスを作付けしてしまうと青枯れ病などの厄介な病気を引き起こす原因となります。
連作障害を防ぐために収穫後は3~5年間輪作し、ナス科の作物は作付けしないで圃場を休ませましょう。
また、収穫後に圃場に残った細菌によって連作障害は起こるので、次作の前にクロールピクリンやバスアミド®などの消毒剤で土壌消毒を行うことも効果的です。連作障害に強い耐病性を持った台木を用いる手法は、接ぎ木を必要とするので少し難易度が上がりますが、連作障害のリスクを大幅に抑えることができるため、おすすめです。
また、初めから接ぎ木された状態の接木苗も販売されているので数が多いときなどはそちらを利用するのもおすすめです。

ライタープロフィール

【Sandersonia(サンダーソニア)】
花とスケートボードを愛するフリーライター。サンダーソニアとは好きな花の名前。
IoT技術による農業生産の革新と農協改革の今後に関心を寄せる。花屋、JA営農指導員を経て独立。生産から流通、花束やフラワーアレンジメントまで花の知識ならお任せを。