コラム

ナスの病気一覧。半身萎凋病やうどんこ病の予防と対策

公開日:2019.08.12

1.高温多湿で病気が出やすいナス栽培

ナスの育て方で外せないポイントはなんといっても水やりです。ナスは水で育てると言われるほど乾燥が嫌いな野菜で栽培には沢山の水を必要とします。
そのため栽培中のハウス内はどうしても高温多湿になりやすく、病気が発生しやすい条件といえます。また、ナス栽培は栽培期間も長く栽培中は様々な病気に気を付ける必要があります。

そこで今回はナスの代表的な病気の予防や対策一覧についてお伝えします。

2.代表的なナスの病気4種

1.うどん粉病

特徴:糸状菌が原因の主に空気伝染性の病気です。葉の表面にうどん粉を振りかけたような白いカビが発生します。株全体がカビに覆われ生育が悪化し、果実のがくに発生すると商品価値が著しく損なわれます。
予防:病気の発生前から定期的に農薬を散布し発生予防に努めます。
対策:発病部は見つけ次第すぐに除去、処分します。発生初期にしっかり農薬の散布を行いハウス内に蔓延しないようにします。


  • ▼関連記事




2.半身萎凋病(はんしんいちょうびょう)

特徴:糸状菌が原因の主に土壌伝染性の病気です。株の片側の葉だけが黄色くしおれ、葉のふちが上側に巻き上がります。酷くなると株全体の葉がしおれて枯れます。良く似た症状で萎凋が見られない場合は半枯病という他の病気です。
予防:太陽熱や農薬による土壌消毒が効果的です。接木苗の利用も有効です。
対策:発病株は見つけ次第すぐに引き抜き処分します。発生初期に農薬を土壌注入することで被害を抑えられます。




3.青枯病(あおがれびょう)

特徴:細菌が原因の主に土壌伝染性の病気です。葉が青いまま植物全体がしおれ夜になると回復することを繰り返し、数日後には枯れてしまいます。
予防:太陽熱や農薬による土壌消毒が効果的です。高接木苗を利用するのも有効です。ほ場の排水を良好にし、整枝や収穫には清潔なハサミを用いましょう。
対策:発病株は見つけ次第すぐに引き抜き処分します。




4.灰色かび病

特徴:糸状菌が原因の主に空気伝染性の病気です。葉に楕円形の水浸状の大きな病斑が現れます。酷くなると病斑から上の部分が枯れる、果実が灰色のカビに覆われるといった被害がでます。
予防:換気扇等を使って多湿を避けます。農薬の予防散布やハウスの太陽熱処理が有効です。咲き終わった花弁が発生源になりやすいのでこまめに花がら摘みを行いましょう。
対策:発病部は見つけ次第すぐに除去、処分します。発生初期にしっかり農薬の散布を行いハウス内への蔓延を防ぎましょう。

3.厄介な空気伝染性のナスの病気2種

1.黒枯病(くろがれびょう)

特徴:糸状菌が原因の土壌伝染性、空気伝染性の病気です。葉に黒色の点状や円形の病斑ができます。酷くなると葉が落ちて生育不良になります。果実に無数のイボができることもあり商品価値を著しく損ねます。ピーマン栽培でもよく見られる病気です。
予防:換気扇を使うなど多湿を避け、密植せず風通しを良くします。
対策:発病部は見つけ次第すぐに除去、処分します。発生初期にしっかり農薬を散布してハウス内に蔓延しないようにしましょう。




2.すすかび病

特徴:糸状菌が原因の主に空気伝染性の病気です。葉の裏側にカビが密生したビロード状の小斑点ができます。酷くなると葉はすすで覆われたようになり生育が悪化します。
予防:ハウスの太陽熱処理が効果的です。換気扇を使うなど多湿を避け、密植せず風通しをよくします。
対策:発病部は見つけ次第すぐに除去、処分します。発生初期にしっかり農薬を散布してハウス内への蔓延を防ぎます。

ナスの病気は種類が沢山あるので被害が大きいものや発生しやすいものから重点的にしっかりと防除しましょう。防除方法が重なる病気もあるので代表的な病気をしっかり防除することが他の病気の防除にも繋がりますよ。


  • ▼関連記事




【参考サイト】
●タキイ種苗株式会社、[野菜]病害虫・生理障害 ナス
<http://www.takii.co.jp/tsk/bugs/ana/disease/index.html>
●愛知病害虫情報 病害虫図鑑 ナス、愛知県 愛知県農業総合試験場 環境基盤研究部 病害虫防除室
<http://www.pref.aichi.jp/byogaichu/zukan.html>
●愛知病害虫情報 防除の手引 (10)ナス、愛知県 愛知県農業総合試験場 環境基盤研究部 病害虫防除室
<http://www.pref.aichi.jp/byogaichu/tebiki/2sakumotubetu/3yasai/2-3(10).pdf>

ライタープロフィール

【haruchihi】
博士(環境学)を取得しています。
持続可能な農業を目指し、有機質肥料のみを使ったトマトや葉菜類の養液栽培を研究してきました。研究機関やイチゴ農園で働いた後、2児の母として子育てに奮闘する傍ら、家庭菜園で無農薬の野菜作りに親しんでいます。