コラム

褐斑病の原因と対策!おすすめの薬剤と予防方法

公開日:2020.03.05

1.野菜に花き、果樹と広く発生する褐斑病

褐斑病はキュウリなどのウリ科野菜ではよく知られた病気で、生育後期に急速に悪化して収量に大打撃を与えることがあります。野菜だけでなくバラやキクなどの花きやリンゴなどの果樹にも広く発生します。

病名の通り葉に褐色の小さな斑点が生じるのですが、葉に点々ができる病気は沢山あります。中には見た目がそっくりな病気もあるので注意が必要です。褐斑病の対策に農薬を散布したけれど実は違う病気で効果が無かった…という事態は避けたいところです。

そこでここからは、褐斑病の特徴や防除方法、おすすめの薬剤などについて紹介していきたいと思います。

2.見た目がそっくり!?間違えやすい褐斑病の見分け方

褐斑病は糸状菌が原因で発生する病気です。高温多湿でよく発生します。主に葉に発生しますが、茎や花弁、果実にも発生します。被害葉に作られた胞子が風で飛散したり、資材に付着したり、土壌に生存していたりすることで病気が広がります。

病斑は下葉から現れ、初期は黄褐色の1cm程の円形の小斑点を生じます。次第に大きな同心円紋状の病斑になります。栽培後期に急速に悪化することが多く著しい減収をもたらします。見た目が良く似ていて間違えやすい病気に炭疸病とベト病があり注意が必要です。

炭疸病は肉眼での見分けは困難なため顕微鏡等での観察が必要になりますが発生するのは露地栽培だけです。施設栽培ではベト病との見分けが重要で病斑が小さいうちに見分けます。ベト病は病斑が葉脈間に仕切られて角ばっている点が最大のポイントです。また、ナスやトマトは褐斑病に名前が似た病気があり、それぞれ褐斑細菌病、褐色輪紋病という病気があるので注意しましょう。

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3.防除方法とおすすめの農薬

農薬を使わない防除としては、窒素過多と肥切れに気を付けます。
施設内の換気に努め、老化した葉を取り除いて風通しをよくします。被害葉は除去し、多発した場合は使用した資材の消毒を行います。
農薬の使用は予防散布と発生初期の散布に重点をおきましょう。
栽培後期は病気の進行が速く、目立った被害が出てからでは高い治療効果が望める農薬はありません。散布は下葉や葉裏まで丁寧に行いましょう。

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使用薬剤はベト病や灰色かび病、黒星病、うどんこ病など良く発生する病気を同時に防除できるものがおすすめです。
作物ごとに使える農薬は異なります。

 ◆例えばキュウリの場合

 ベルクートフロアブル、セイビアーフロアブル20、プロポーズ顆粒水和剤、ダコニール1000 など


施肥管理や過繁茂、高温多湿に気を付け、農薬の予防散布で褐斑病を防ぎましょう。発生を確認したら迅速な薬剤散布が重要です。的確に対処して被害を最小限に抑えましょう。

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▼参考サイト

〇病害虫診断のポイントと防除対策 No.19 キュウリ褐斑病、埼玉県農産物安全課、一般社団法人埼玉県植物防疫協会、2016

https://www.pref.saitama.lg.jp/b0916/documents/19kyurikappanbyo.pdf

〇(5)キュウリ、農業病害虫防除の手引き 2019、愛知病害虫情報、愛知県

https://www.pref.aichi.jp/byogaichu/tebiki/2sakumotubetu/3yasai/2-3(5).pdf

ライタープロフィール

【haruchihi】
博士(環境学)を取得しています。
持続可能な農業を目指し、有機質肥料のみを使ったトマトや葉菜類の養液栽培を研究してきました。研究機関やイチゴ農園で働いた後、2児の母として子育てに奮闘する傍ら、家庭菜園で無農薬の野菜作りに親しんでいます。