コラム

台風による停電対策!農業で必要ないざという時の備えとは?【イチゴ農家取材】

公開日:2020.07.20

近年、大きな台風や豪雨、大雪といった自然災害が増えつつあります。災害によって停電が発生した場合、自動化が進む施設園芸では大きな被害がでる可能性も高くなります。いざという時、大切に育ててきた作物とハウスを災害から守るため、”最低限の備え”はしておきたいですね。

そこで今回は、台風による停電の経験からいざという時の備えとして、トラクター発電機を導入された茨城県行方市のイチゴ農家:森作さんに栽培の取組みと災害に対する心構えを取材しました。

1.オリジナルブランド「森作イチゴ」とは?

森作さんは父親の後を継いで就農し、今年でちょうど40年目のベテラン農家。 。父親の代から合わせると、この土地で55年間イチゴ栽培に取り組んできました。「キュウリやトマトの栽培方法は全くわからない、イチゴ栽培一筋!」と語る茨城県行方市のイチゴ農家です。

栽培している品種は「やよいひめ」。20年前に部会を抜けて独自の販売ルートを確立。今では多くのお客様に愛される「大きくて甘い 森作イチゴ」 として有名になりました。
ゴルフ場のお土産や景品、和菓子屋のイチゴ大福。他にも、地元行方市のふるさと納税の返礼品にも選ばれ、大変人気があります。

▲森作いちご


森作さんのこだわりは、大きくて甘いイチゴを作ること と、高品質のイチゴをお客様の手元まで届ける こと。
そのために選んだ特殊な梱包箱を使えば、北海道から沖縄まで全国どこへでも傷つくことなく「きれいなままのイチゴ」を届けることができます。 ブログの口コミでは「ぜんぜん傷ついていなかった!」「傷みがないきれいなイチゴが届いた!」といったうれしいコメントが多数。

▲パック詰めをしている森作さん


ベテラン農家の森作さんですが、近年増加する自然災害に危機感を感じているとのこと。
施設園芸を営む農家にとって台風や豪雨、大雪といった自然災害は ハウスが甚大な被害を受ける可能性が高く、経営にも大きな打撃となる ため、万が一の時に備えて “被害を最小限に抑えるための対策” を以前から進めてきたと言います。

2.ハウスの停電対策にトラクター発電機が便利!

森作さんが災害対策をしようと思ったきっかけはなんですか?

2011年の東日本大震災のとき、この辺りも3日間くらい停電しました。3月11日というとイチゴにとってはまだまだ温度が必要ですし、日中晴れれば換気も必要。とても大事な時期でした。
一番困ったのは天窓の開閉です。とくに大型のハウスは自動開閉ですから、電気がないと開けられません。 持っていた発電機では能力が足りず、電動ドライバーを使ってハウスを開けることでなんとかイチゴを守ることができました。

ハウスにとって停電が一番怖い です。水をあげるのも天窓を開けるのも、何もかもが電気ですから。
そこで、停電対策に良い発電機はないか?と地元の農材屋さんに紹介してもらったのが、農業用発電機「トラクタージェネ」でした。

なぜ「トラクタージェネ」を選んだのですか?

他の発電機も比較したのですが、まずは移動のし易さです。発電機自体は相当重いが、トラクタージェネはトラクターと連結さえすればどこへでも簡単に持って行けます。
そして、一番の目的であった ハウスの開閉にも使える大きな発電量もポイント でした。電気屋さんに依頼してハウスの制御盤に接続用のコンセントをつけました。あとはトラクターで目一杯発電すれば、窓の開閉の他、夜の暖房も出来ます。

日頃のメンテナンスはありますか?

普段からメンテナンスすることはありません。 管理の手間がなく楽ですよ。
去年千葉県を中心とした台風15号と19号が上陸した時、トラクタージェネをハウス用に、もともと持っていたエンジン付きの発電機を自宅用に準備しました。すると、自宅用に用意した発電機はエンジンがかかりませんでした。結果、台風による停電被害はなく、使わずに済んだのですが、やっぱりエンジン付きの発電機は日頃の管理が行き届かないです。
もちろん、防災対策なので使わないに越したことはないけど、日々のメンテナンスの手間は厄介です。
トラクターは日常的によく使うので、オイル交換は毎年やっていますから、いざってときもちゃんと使えるのがトラクタージェネの利点 だなと思います。

3.農家のいざという時の備え。「自宅もハウスも電気が必要!」

今までに発電機「トラクタージェネ」を使う機会はありましたか?

5~6年前に関東で大雪が降った時、この辺り一帯が停電になりました。
あのときは育苗のハウスが潰れたり、この辺の農家はみんな被害を受けました。 栽培中のハウスは夜中つきっきりで暖房を炊いたり、雪がつもらないようにと尽力しました。そして翌朝、よかった!助かった!と思ったら、対策していなかった育苗ハウスが潰されていました。そのハウスを解体するときにトラクタージェネで発電し、作業を行いました(笑)
非常時の備えにもなるし、日常的な作業にも使い勝手がよく重宝しています。

-備えで置いておくだけではなく普段からも使えるのですね。一石二鳥、いや三鳥になりますね


うちはいくつか山があるのですが、草刈りのときに電気バリカンを使います。わざわざ車に発電機を積んだり、エンジンの入れ替えをしなくても、トラクターでそのまま行けるので普段使いにも便利です。
普通の発電機と違ってかなりパワーがありますから、大雨の時に水中ポンプとトラクタージェネを持って行って、排水したこともありました。色んな場面で電気って必要ですから、近くに電源がないときこうやって簡単に移動できる発電機は非常に便利 です。いざという時も、普段からも使える、まさに農家向けの農業用発電機だと思います。

まだ備えがない方にアドバイスはありますか?

電気設備を導入している農家は、発電機を一台はもっておいたほうがいいと思います。
台風で停電したとき、発電機をもっていなかった知り合いの農家は、急いで市役所から発電機を借りてきたそうですが、相当苦労したと言っていました。

昼間はハウスの水やりやハウスの開閉に使って、夜は家にもっていって家庭用にも使えます。家も電気がないと困りますからね。東日本大震災のとき、トラクタージェネがあればテレビも見れたし、携帯の充電もできたのになぁと思います。

いざって時の備えなので、もしかしたら10年に1回使うか、使わないかわかりません。でも、1年間苦労して育ててきた作物とハウスが守れるなら、おおいにこの役目を果たす と思います。停電、災害を経験したからこそ、今のような災害の多い時代に “備える大切さ” 実感しています。

森作さんの今後の展望を教えてください

イチゴも戦国時代で、毎年のように新しい品種がでています。
時代に乗り遅れないよう常にアンテナを張り、お客さんが喜んでくれる「とにかく大きくて甘いイチゴ」を作り続けていきたいです。




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長田通商(株)の発電機
「トラクタージェネⓇ」



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今回取材させていただいたのは…

森作イチゴ園 森作芳樹さん
おおらかで優しい笑顔の森作さんは、独自で販売ルートを確立し「森作イチゴ」のブランド化に成功した努力の方です。取材中は「お客さんが喜んでくれる美味しいイチゴを!」との思いが言葉の節々から伝わってきました。
40年間イチゴ一筋でやってきても、常にアンテナを張り時代の波に乗り遅れません。「新しい情報を入れつつ、今の味も守っていきたい」との森作さんの言葉はとても力強かったです。

ライタープロフィール

【施設園芸.com編集部】