コラム
公開日:2025.03.14
まるで果物のようなフレッシュな甘みが嬉しい高糖度トマト。子どもから大人まで食べやすいと人気の作物です。付加価値がつけやすく高価格での取引が期待できる可能性を秘めていますが、栽培にはこまめな潅水と熟練の技術が必要になるため農業未経験者が挑戦することが難しいとされています。
そこで今回は、農業未経験でも高糖度トマト栽培に挑戦できる自然給水装置「NSP」をご紹介します。
△画像提供:ヤンマー
高糖度トマトの栽培は、水分ストレスを与えて実の糖度を上昇させることが一般的です。開花から最初の果実が実るタイミングを見極めて、水分量を調節します。
このようなストレスを与える栽培は常に失敗するリスクと隣り合わせ。成功のカギとなる潅水制御はプロのトマト農家でも難しく、熟達した経験やノウハウを必要とする技術です。
とくに未経験者の場合は、「生育ステージごとの適正な潅水量がわからない」「天候によって設定を変えることが難しい」「樹をみて潅水の量とタイミングを決めることができない」等の課題があります。
そこでおすすめしたいのが、ヤンマーのNSP栽培装置です。
△画像提供:ヤンマー
NSP栽培装置の特徴は、底面給水方式を採用していること。吸水シートを貯水槽内の養液に浸すと毛細管現象により、作物が培地から自然に給水します。
作物の成長度合いや天候などの条件に関係なく植物の蒸発散に合わせて水が供給されるため、点滴栽培のように潅水の量やタイミングをこまめに設定する必要ありません。
△NSP栽培のしくみ(引用:ヤンマー資料)
また、培地を少量にすることで根の広がりを抑え、密集化させます。根域制限がかかるため、トマト苗に適度なストレスをかけながら、美味しいトマトを栽培することができます。
実際に、ヤンマーの試験ほ場では、ミニトマトの長期多段栽培で、収量18.5t/10a以上(3,600株/10a換算 株あたり5.1kg)、平均糖度Brix 8.0以上の実績があります。
(※地域や環境により栽培成績は変わるため効果を保証するものではありません)
△画像提供:ヤンマー
△イメージ画像
「NSP」の導入によって高糖度トマト栽培のハードルが下がり、新規参入の可能性が広がっています。
佐賀県では道の駅の経営者が農業未経験からNSPでトマト栽培を始め、自身の経営する道の駅の産直市場で販売。静岡県では、新規就農者が10ヵ月間の長期多段栽培を実現し、JA以外への販路拡大・売り上げ拡大を成功させています。
経験が少ない方でも、高品質な高糖度トマトを安定的に栽培できるようになるのです。
△画像提供:ヤンマー
「NSP」には水位センサーや配電盤を必要とする大規模生産者向けの「NS-1」と、新規就農者や水稲育苗ハウスの有効活用を目的としたシンプル仕様の「NS-2」があるため、中小規模生産者にも嬉しいラインナップです。
環境に負荷を与えないのもNSPの特徴です。
「NSP」には排水がないため、従来の点滴栽培よりも水の使用量は約30%減、液肥は半分にまで削減できます。排水がないことで環境にもやさしく、なおかつお財布にもやさしい栽培が実現できます。
△給水のしくみ(抜粋:ヤンマー資料)
農業に関心のある新規参入の方や水稲からの転作を考えている方にはおすすめの栽培システムです。この機会にNSP栽培装置を使った高糖度トマト栽培を検討してみませんか?
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ヤンマーアグリジャパン株式会社アグリプラント部
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ライタープロフィール
【施設園芸ドットコム 編集部】
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