コラム
公開日:2024.07.08
野菜や果樹を剪定する時、使いやすい剪定鋏があると作業効率がぐっと上がります。剪定鋏と言ってもさまざまな種類があり、目的の使い方に最適な鋏を選ぶと作業効率アップに効果的です。この記事では、剪定鋏の選び方やおすすめの剪定鋏を紹介します。
剪定鋏は、刃の種類や素材、重さ、右利きか左利きか、充電式の電動剪定鋏かどうかなど、多くの選択肢があります。どの鋏を選ぶ場合も、手のひらのサイズを基準に検討するのがおすすめです。鋏の長さが手のひらより大きすぎたり、小さかったりすると、握力が鋏にうまく伝わらず、切れ味が鈍る原因になります。そのため剪定鋏は、手のひらより少し大きなサイズで、無理なく握れるタイプを選びましょう。手首から中指までのサイズをあらかじめ測っておくと、購入時に役立ちます。
剪定鋏は刃の形状によって「バイパス式」と「アンビル式」の2種類に分かれます。
■バイパス式:半月型の切り刃と三日月型の受け刃がすり合わさりながら切れる形状の鋏です。美しい切り口が求められる果樹や野菜などの剪定に適しています。
■アンビル式:片方の刃が台形になっている剪定鋏です。バイパス式よりも力を入れずに切断できるため、固い枝を剪定するのに向いています。
刃を戻すバネの種類も大切なチェックポイントです。剪定鋏のバネにはV字型バネとコイル型バネの2種類があります。V字型バネは、鋏を握った際にしっかりとした跳ね返りを感じますが、コイル型バネは剪定時の衝撃をコイルが吸収するため、握った際に柔らかな弾力を感じます。
手のひらの長さを知り、目的に合った剪定鋏の中から手のサイズに最適な鋏をピックアップしましょう。
野菜農家や果樹農家にとって、剪定鋏は相棒のような存在です。特に果樹栽培では、固い果樹の剪定で鋏を多用するため、鋏の寿命が短く頻繁に買い替えが必要になることも。ハードな使用にも耐える剪定鋏と出会いたいものです。ここからはおすすめの剪定鋏を3つご紹介します。
アルスコーポレーション株式会社の高級剪定鋏ブイエイトプロ(V-8PRO)は、果樹農家に人気のプロ仕様剪定鋏です。替刃式のため、本体を買い換える必要がなく経済的。アルミダイカストの持ち手と、持ち手の打ち合い部分に取り付けたソフトゴムのクッション効果で、剪定時の負担が軽減されています。
手が小さい、力が弱いなどの悩みを持つ女性には、力を入れず楽にカットできる女性用の剪定鋏を選ぶのがおすすめです。コンパクトでありながら、大きな鋏と遜色ない切れ味の女性用剪定鋏が数多く販売されています。カラーバリエーションが豊富でおしゃれなデザインの剪定鋏を選べば、作業時のモチベーションもアップ。切断時の負担がかからないアンビル型の剪定鋏は、長時間作業による腕の負担を軽減します。
ぶどうは収穫までにさまざまな鋏を必要とします。株式会社サボテンの「ぶどう農家用プロシリーズ」では、摘果や誘引、整枝など収穫までに必要な作業に対応する剪定バサミを取り揃えています。 中でも「ぶどう鋏」は、ステンレス素材をフッ素コーティングしているため、ぶどうのシブがつきにくいのが大きなメリットです。ソフト樹脂製の持ち手は指がおけるデザインで握りやすく、剪定時の衝撃を吸収するため、手に優しい設計になっています。先端が丸い形状の鋏もラインナップされており、収穫時も果実に傷をつけない仕様です。
サイズや用途に適した剪定鋏を使用すれば、長時間作業も苦になりません。使い手に合った剪定バサミを1つ見つけてみるのはいかがでしょうか。
▼参考サイト
〇JAファーム,鋏の刃の種類(バイパスとアンビル)
https://www.nn.zennoh.or.jp/jafarm/news/2021/01/post-151.php
〇アルスコーポレーション,剪定ばさみの選び方
https://www.ars-edge.co.jp/contents/productguid-senteibasami/
〇(株)サボテン,製品紹介
https://www.saboten-miki.co.jp/products-top/
ライタープロフィール
高橋みさと
自然に近い場所を求めて2021年に都内から郊外へ移住。
ライター業をしながら米や野菜づくりを実践しています。
趣味は登山と外遊び。
発酵に興味があり、コンポストを利用して生ごみを捨てない生活にはまっています!