コラム

その農作業、もっと楽になるかも。現場作業の改善のコツ

公開日:2019.06.21

夏の農作業は暑くて大変ですよね。暑さだけで体力を消耗してしまいます。従業員やパートさんを抱える農業経営者にとっても夏の職場改善は大きな問題です。従業員の熱中症や体調管理に気を付けるのはもちろん、継続的に働いてもらえる環境作りは人手不足の農業界にとってとても重要な課題です。
そこで今回は、夏の農作業がもっと楽になるかもしれない「便利な道具」や「作業のちょっとしたコツ」をご紹介します。農業経営者の方はぜひ職場改善の参考にしてくださいね。

1.台車の活用で作業負担を軽減!




腰かけ台車

苗の間引きや草取りなど農作業での長時間しゃがむ姿勢はヒザや腰の負担となります。タイヤ付きの腰かけ台車を利用して負担を減らしましょう。座ったまま、作業しながら移動でき、立ったり座ったりの繰り返しを減らせます。




4輪台車

畝に沿って野菜・果樹を収穫しながら台車に載せて運搬できます。収穫野菜の余分な葉を切る農作業なども台の上ででき腰への負担を軽減。収穫した作物の上げ下げを減らして、腰を曲げる時間を減らしましょう。



台車・運搬車の種類 【一輪車】

タイヤが1輪のため地面が凸凹な場所でも使いやすい。

【4輪台車】

タイヤが4輪のため安定感がある 地面が平らなところで使い勝手が良い。ハンドルがついているので押しやすい。

【2輪台車】

タイヤが2輪のためスリム、狭い場所での農作業に使いやすい。

2.負担を軽減させる農作業の組み合わせ




作業の姿勢を見直して体の負担を軽減!

長時間座ったまま、立ったままの農作業は脚や腰への負担を大きくします。なるべく他の作業との組み合わせや複数人でのローテーションを組み、立ち作業と座り作業を交互にできるようにしましょう。作業台は高さを調整できるものにして、身長や作業に合わせて簡単に調整できるものが好ましいです。また椅子を配置して、時々座れるようにします。椅子は背もたれが付いていて、高さが調整できるものがおすすめです。

※時々簡単なストレッチを交えながら、長時間同じ姿勢にならないように気を付けましょう。

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作業の組み合わせで疲労を残さない!

重いものを運ぶなど、過酷な作業が続く場合には時々簡単な作業を取り入れ、過酷な状況が続かないようにしたり、1人に負担が集中しないように複数人でローテーションを組み、交代しながら作業します。とくに夏場のハウスでの作業は普段よりも疲労がたまりやすいので、こまめに休憩を取るようにします。休憩スペースは空調を整え涼しくしておき、熱中症対策飴やスポーツドリンクなどを配備しておくと良いです。こまめな休憩は水分・塩分の補給はもちろん、気分転換にもなりますよ。



暑さがピークになる時期には朝早い作業または夕方の作業に時間を変更して、日中の熱い時間を避けて作業するなど、夏場限定の作業スケジュールにしてみるのも良いですね。実際に夏場は15時以降に作業を開始される農家さんも多くいらっしゃいますよ。


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💡他にもこんなコツがあります!
①腰への負担を減らす農作業での物の持ち上げ方
床から重いものを持ち上げるときには以下のことに注意します。
・しっかりと腰を落としてしゃがみ、片膝を付ける
・背中は丸めずに真っすぐに伸ばす
・荷物をしっかり手に持つ
・じぶんでかけ声をかけながら
・腹筋にしっかり力を込めて立ち上がる

②ダンボールの取っ手を工夫
握るところのないダンボールなどの持ち運びは、手が滑りやすく不安定です。事故予防のためにしっかり握れる取っ手を工夫しましょう。
・ダンボール横に穴を開けて取っ手をつくる
・ダンボールを紐でぐるりとしばり掴めるようにする
・かごには紐などで取っ手をつける

③作業台の高さを調整
適切な高さの作業台で農作業をすることで腰や肩への負担を減らせます。
作業台の高さの目安
・高め 接ぎ木などの細かい作業
・普通 読書など
・低め 大根の箱詰めなどの力作業

3.夏場の農作業に適した服装!




服装

大量に汗をかく夏場の農作業時には、汗をよく吸収し、乾きやすい吸汗速乾素材のものを選びましょう。また、スポーツ用インナー・コンプレッションインナーは動きやすいだけではなく、体にぴったりフィットすることで筋肉の余分な揺れを抑え疲れにくくしてくれますよ。
すでにお馴染みとなった空調服も今なお人気の高い商品です。




夏場は蒸れにくい通気性の良い靴がおすすめですが、足袋も人気があります。
斜面での草刈りや高い所に登る時など、滑りやすい農作業時には踏ん張りの効く足袋が重宝されているそうです。防水タイプのものから、厚底ゴムがついているものなど、最近の足袋はとても機能的で履きやすくなっています。農作業での事故予防にもおすすめです。




帽子

ハウスの中では強い日差しがあります。帽子をかぶり頭上を暑さから守りましょう。
衿がついているものだと日焼けをしやすい首元も守ってくれるのでおすすめです。また、アルミ素材の帽子は反熱・反射で熱を遮ってくれます。帽子の中に保冷剤を入れることができるタイプのものであれば熱中症予防にも役立ちます。

服装一つ変えるだけで、暑さ対策、疲労軽減につながりますよ。



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本記事では今すぐに取り入れられる農作業のコツをご紹介しました。
これから本格的な夏の農作業が始まります。“夏も快適に働ける職場作り”の参考にしてみてください。




▼参考サイト
●農作業安全情報センター、農作業現場改善チェックリスト
<http://www.naro.affrc.go.jp/org/brain/anzenweb/checklist/iam_checklist.htm>



ライタープロフィール

【施設園芸.com編集部】