コラム

【トキタ種苗オープンデー2022年】魅力的な品種に出会えるイベントを取材!

公開日:2022.12.08

こんにちは、施設園芸.com編集部です!今回はトキタ種苗(株)が開催する「大利根研究農場オープンデー2022」を取材しました。編集部のオープンデー取材は2019年以来になりますが、相変わらずみずみずしい野菜がたくさん展示される素敵なイベントでした! 開催地は埼玉県加須市にある大利根研究農場。普段は作物の試験栽培や研究開発が行われている農場ですが、毎年この時期になるとオープンデーが開催され、多くの人で賑わいます。オープンデーでは試験栽培された多種多様な作物を見学できる他、専門家の方から作物の特長や栽培方法について伺うことができます。他にも農業資材の展示や直売所などが出展される、農家さん必見のイベントです!

1.新品種・人気品種が勢ぞろい!栽培展示コーナー

オープンデー当日は農場のハウスが解放され、裂果や暑さに強いミニトマトなどトキタ種苗の新品種・人気品種が数多く展示されていました。今回はその中からおすすめの3品種をピックアップしてご紹介します。

【新商品】節なりスマート(きゅうり)

この品種の最大の特長は栽培のお手軽さです。周年を通して90%以上の雌花着生率を誇るため、摘芯や子づる・孫づるの誘引といった手間を省いて栽培することが可能です。この品種でのみ可能な栽培法として、収穫後に葉かきを行い、枝を下に引き下げて誘引具で止めることで枝が上に伸び続け、継続して結実・収穫が可能になります。作業が簡単なのでパートさんやアルバイトの方にも頼みやすいというメリットもあります。




【新商品】スジナインスナップ(スナップエンドウ)

開花に低温の時期が必要ない、調理時に面倒なスジ取りの必要がないという2つ特長を持った品種です。中間地では8月に播種、11月~12月に収穫という従来と違った作型での栽培ができるため、供給量が少ない時期に出荷することで高単価での販売が見込めます。もしくは、10月に播種して実が小さいまま冬を越し、春に収穫という作型も可能です。また、面倒な下処理や手間を省けることから、消費者からの需要も高い品種と言えます。食味は肉厚で歯切れが良く、甘みがあります。




【人気商品】とろーりうまなす(白ナス)

食味に優れた白ナスです。特に加熱調理に適しており、油との相性が抜群です。栽培にあたっては、皮が白く傷が目立ちやすいため屋外では袋掛け栽培が推奨されています。実が2センチ程の時期にぶどうの2号サイズの袋をかけることで、葉や支柱と実との接触が無くなるため傷を予防することができます。また、収穫時には袋よりやや小さいくらいの大きさを目印にして収穫すればちょうど重量が300グラム程度になるため、木への負担が軽減されます。普通のナスより大きめです。

2.今年のテーマは『今こそ国産野菜』!特別展示コーナー

特別展示コーナーでは指を置くだけで野菜不足かどうか測定できる「ベジメータ」が展示されており、実際に測定することができました。 ベジメータは皮膚のカロテノイド量を測定することにより野菜不足かどうかがA~Eの判定で分かる装置です。編集部も測定したところ評価はD判定の野菜不足気味で、毎日緑黄色野菜を140g以上食べれば改善されるとのことでした。

トキタ種苗では野菜不足の人へ「カリーノケール」をおすすめしています。カリーノケールはβカロテンを多く含む緑黄色野菜です。苦味が少ないためサラダとしても手軽に美味しく食べられます。

また、野菜と種が購入できる直売コーナーでは圃場で栽培されている野菜を含め、多種多様な野菜が販売されていました。イタリア原産の赤チコリー「ラディッキオ」やナッツ型のカボチャ「バターナッツ」などスーパーや八百屋では見かけることのない野菜も多く、大盛況のコーナーでした。珍しい野菜は美味しい食べ方がわからない人も多いとのことで、野菜と併せてオリジナルレシピも紹介されていました。イタリア野菜の国内普及に取り組んでいるトキタ種苗らしい取り組みです。




とろ~り旨なすを実食! 編集部も「とろ~り旨なす」を購入し、調理してみました!

品種開発担当の方に聞いたオススメのレシピ、「とろ~り旨なすのソテー」です。
2センチほどの厚切りにして、オリーブオイルを敷いてじっくり炒めます。味付けは塩と胡椒のみ! じっくり火を通したら完成です!ナスは芯までとろとろで、箸でつまむとちぎれてしまいそうなほど。味はとてもジューシーで、なすの水分と旨味が口いっぱいに広がります。





3.15社が出展!おすすめ資材展示コーナー

資材展示コーナーでは計15社が集い、それぞれがおすすめの資材を展示していました。今回は編集部おすすめの2件をご紹介します。

●根張り促進型肥料「ライゾー」

(株)ハイポネックスジャパンが展示していたのは根張り促進型肥料「ライゾー」。植物由来の各種アミノ酸と有機酸(クエン酸)により、根の生長を活性化させます。どの生育段階でも効果がありますが、特に使用されるのは育苗時や定植の直後だそうです。根作りの時期にライゾーを与えることで根がしっかりと貼り、水と肥料をどんどん吸うので生育が安定します。

トキタ種苗では、スティックカリフラワー「カリフローレ」の栽培時にライゾーを使用してみたところ、花蕾の肥大に効果があったそうです。





●鮮度保持フィルム「オーラパック」

(株)ベルグリーンワイズの販売する「オーラパック」は、野菜包装用のフィルムに特殊加工を施した製品です。水分子活性機能により収穫後の青果物のストレスを軽減し、本来の美味しさを保ちます。また、出荷段ボール用の「オーラパック大袋」や袋ごとレンジで調理できる「オーラパックすぐ食べレンジ」などのバリエーションがあります。




混雑回避のため予約制での開催でしたが、全時間帯で事前予約が満員となる大盛況のイベントでした。展示されている作物はどれも生き生きと実っており、品種の実力を感じるとともに、トキタ種苗の皆様の農業に懸ける思いが表れていました!



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今回取材させていただいたのは…

トキタ種苗株式会社 大利根研究農場
◆所在地:埼玉県加須市阿佐間1212
※大利根研究農場オープンデーは年に1度の開催です。来年以降の開催につきましては公式HPよりお問い合わせください。


詳しくはこちら

ライタープロフィール

【施設園芸ドットコム 編集部】
農家さんへのお役立ち情報を配信中!
新しいイベントの企画やコラム記事の執筆、農家さんや企業様の取材を行っています。みなさんに喜んでいただけるような企画を日々考案しています♪









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