コラム

今話題の「農カード」とは?農家と消費者をつなぐ取組みをご紹介

公開日:2022.06.14

農業を盛り上げるためにスタートした「農カード」という取り組みをご存知でしょうか?2020年に活動が始まったばかりですが、消費者とのつながりを強くするためのツールとして注目され始めています。そこで今回は、「農カードを詳しく知りたい」という方向けに農カードの仕組みやメリットなどを説明していきたいと思います。

1.農カードとは

農カードとは、愛知県田原市でミニトマト農園を営む「おがわ農園(現・渥美半島とまとランド)」の小川浩康さんが発案し、カードデザイン担当の西垣農園:西垣誠さん(岐阜)と(有)カワイ:川合秀一さん(北海道)が企画立ち上げメンバーとして加わり、2020年8月にスタートしました。元々は、青森県で行われていた「漁師カード」という存在を知ったのをきっかけに、その農家版を作りたいという思いから始まった取り組みです。現在は米や野菜をはじめ、果樹や畜産など様々な品目を育てる140名以上の生産者が参加しています。

カードには生産者さんの写真や活動している県、農園名、作物などの情報が記載されているのが特徴で、裏面にあるQRコードを読み取ることでその生産者さんの作物を購入できるサイトに飛ぶことができます。また、大きく分けて「緑枠:生産者」と「青枠:農業関係者」の2種類のカードがあります。

※農カード一覧(一部)合計154枚(2021年11月現在)



※農カード発案人:小川浩康さん

2.農カードの配布方法とそのメリット

農カードの配布方法は生産者によってさまざまですが、ポケットマルシェや食べチョクなどのネット通販の商品に同封したり、直売イベントや農業体験などに来てくれたお客さんに直接手渡ししたりとさまざまな方法で配布が行われています。
生産者にとっては、農産物へのこだわりや思いをアピールできる名刺のようなものなので販売促進効果が期待できます。消費者にとってもどんな人が作っているかがわかることで安心材料になるため、リピーターになりやすいといった傾向もあります。一人の生産者につきカードのバリエーションを4種類まで増やすことが可能なので、集める楽しみが生まれることも。

本来であれば同じ作物を作っている生産者同士はライバル関係になりがちですが、農カードを通して繋がることで一緒に農業を盛り上げていきたいという気持ちが強くなったり、色々な生産者の活動を見ることでアイデアが生まれるきっかけにもなります。

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3.農カードの参加方法

農カードの新規エントリーは公式Twitterで不定期に募集されています。 第4次の募集は2022年7月10日(日)12:00~7月16日(土)19:00に行われると告知されました。申し込み後、審査に通過するとカード作成専用のファームが送られてきます。

申し込み手続きについては農カードの公式Twitterをチェックしてみてください。




今回は農カードの取り組みについてご紹介しました。農産物の直売やネット通販など、独自の販路で販売を行う農家にとってはブランディング化を進めるツールとして活用できそうですね。



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▼参考サイト
〇農カードプロジェクト
https://noucard47.wixsite.com/website

ライタープロフィール

かくやさゆり
種苗会社で培った経験と知識を活かしライターとして活動。 家庭菜園とアウトドア遊びが趣味の半農半ライターです。農業を中心にアウトドアをテーマにしたメディアでも執筆中。









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