コラム

農家の嫁もいいかも?家族で楽しむ農業と女性のライフスタイル

公開日:2019.05.23

みなさんは「農家の嫁」と聞いてどんなイメージが浮かびますか?
「家族みんなで自然豊かな暮らしができる」「採れたての新鮮野菜・果実が食べられる」といった良いイメージの半面、「農業は朝早くから重労働だと思う」「休みが取れなさそう」「義理両親との同居が心配」と言った悪いイメージも多く聞かれます。しかし、“昔の悪いイメージ“は、現代の社会ではまったく違う現実になっています。
そこで今回は、農家の嫁になって生き生きと農業を楽しんでいる方々のライフスタイルをご紹介します。

1.農家の嫁は同居する?最近の家事情とは

最近は田舎でも家に対する意識が変化しています。以前の農家では親との同居が多く、朝から晩まで家事、育児、畑仕事に追われ、義理両親にも気を使っていました。
しかし、今の親の世代(50~60代)は「自分が嫁に入り苦労してきたのでこれからは子供とは別々に住んで自由に暮らしたい」、「自分の時間を大切にしたい」と考え、「子供との同居を選ばない」人が増えてきました。母屋の横に子供の家を建てたり、土地が手狭な場合は近くの別の土地を購入し子供の家を建てたりしています。新婚生活はまずアパートから始めて、家のことは後々考えるという子供もいますので様々です。

また、親戚・ご近所付き合いも地域によってはどんどん簡略化されています。ある地域では、親戚やご近所づきあいに熱心だった80代以上が亡くなる、あるいは体の不調により外出が困難になるなど地域で集まることが減ってきています。60代や70代もまだまだ現役で農作業をしており忙しく、働き盛りの40代50代はなおさら多忙になり、ご近所付き合いが減っているようです。また、今までは年に数回集まっていた親戚が、お盆とお正月の集まりさえままならないという話もあります。寂しく思う方や干渉されなくて済むと思う方など感じ方は様々ですが、時代と共に親戚・ご近所付き合いも変化しています。もちろん、お付き合いに精力的な地域もあるので、地域差が大きいようです。

2.農業にチャレンジする若い人が増えている

新しく就農する人を応援する様々な補助金もあり、農業人口は減っていますが、農業にチャレンジする49歳以下の若い人が増えています。49歳以下での農業新規参入者が2007年に8千人から2017年は2万人へと増加しました。

代表的な補助金が「農業次世代人材投資資金」次世代の農業者を後押しする制度です。

準備型はこれから農業を始めたい人を支援する研修資金。農業学校などで研修と学びをし、その後就農するシステムです。年間最大150万円が最長2年間研修資金として交付されます。
経営開始型は就農初期段階の経営確立を支援する資金で、年間最大150万円がこちらは最長5年間交付です。
就農後もサポートがあり、新規農業者をバックアップ。平成29年度では準備型2,342人、経営開始型12,672人、合計15,014人が利用しています。

3.前職を活かして起業も!生き生きと農業ライフを楽しむ農家の嫁たち

若い人の就農が増えている中、2017年の農業就業人口は181万人、そのうち農家の嫁を含む女性農業者数は半分近くの80万人が活躍しています。女性農業者を中心に野菜・果実栽培だけではなく、自らジャム、ジュース、瓶詰めなどの商品化や販売に挑戦する農家も出てきました。

農林水産省が推進している農業女子プロジェクト(以下:農業女子PJ)という、プロジェクトに賛同した企業と女性農業者が共同で新しい商品やサービスを提供しているコミュニティがあります。全国各地域にコミュニティがあり交流会を開いたり、様々なイベントも開催されています。農業女子PJのサイト内では“農業女子メンバーのコラム記事”や“最新情報”を見ることができるので、ぜひ一度覗いてみてはいかがでしょうか。



▼農業女子PJ(公式サイト) https://nougyoujoshi.maff.go.jp/



このように、国のバックアップを受けながら地域で協力し、女性農業グループでの新しい農業事業を考える活動など、新しい農業への取り組みが始まっています。「やりがいを感じられる!」「自分で企画するのが楽しい!」と生き生きと働く女性農業者が増えているのです。


農家の嫁の中には結婚前の職業スキルを活かした女性農業者の個別起業・グループ起業が増えています。
例えば、元公務員なら補助金関係の情報や申請に役立ち、飲食店での経験が交渉やコミュニケーションなど広報に、パソコン技術が資料・販促物作りや事務・経理に、海外生活が積極的な姿勢やアイディアのひらめきに役立つなど、これまでの経験をうまく活かしています。最近はインターネットを通しての直接販売やインターネットを通しての海外への販路拡大を模索する動きもあるようです。中には、自ら農業株式会社を立ち上げ、フルーツトマトの生産・ブランディング・販売まで、女性スタッフを雇用し共に働きながら代表取締役を務める元広告業界出身の女性もいます。女性が経営に参画すると利益が上がるという調査結果もあり、今後より一層農業への女性の関与が期待されています。

4.農家の嫁による農家の嫁ための婚活サイト

「農家専門婚活サイト Raitai」という、農家の嫁になりたい人と農家で嫁を募集している男性農業家を結ぶ婚活サイトがあります。このサイトは実際に「農家の嫁になった方」が設立した農家の嫁による農家の嫁のためのサイトです。興味がある方はサイトを覗いてみてはいかがでしょうか。



▼Raitai -恋の種まき- https://noukon.org/



今の時代はSNSを通じて女性農業者同士が広くつながり、励まし合いながら意欲的な農業活動につながっているので、どんな地域に嫁いでもへっちゃらです。良いパートナー、良い仕事を見つけて「農家の嫁」として楽しい農業ライフを送りませんか。




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▼参考サイト
・農林水産省 農業労働力に関する統計 平成30年
<http://www.maff.go.jp/j/tokei/sihyo/data/08.html>
・【日本の農業人口の現状】実は若い人は増えているワケ
<https://www.sangyo.net/contents/myagri/agriculture-population.html>
・マイナビ農業, 2019新春座談会「女性と農業」Vol.1 女性は売るのが上手ってほんと?
<https://agri.mynavi.jp/2019_01_16_54142/>



ライタープロフィール

【施設園芸.com編集部】