コラム

【アザミウマ対策グッズ】耐薬性が強い害虫をやっつける防虫ネットや粘着シート

公開日:2019.08.09

1.耐薬性が厄介!発見しにくい微小害虫「アザミウマ」

毎年厄介な被害を出すアザミウマ。体長1~2mmほどの微小害虫で肉眼では発見がしづらく、卵から孵化して幼虫、蛹、成虫になるまで約20日と生活環が早いため、すぐに成長して繁殖してしまいます。年間を通して発生するため普段から対策が必要です。
アザミウマの害虫対策には農薬や天敵昆虫の利用が一般的ですが、耐薬性が強いため思うように駆除できないケースもあります。そこで、この記事では防虫ネットや粘着シートなど「アザミウマ対策グッズ」を使った駆除・防除方法をご紹介します。

2.アザミウマを防除!農薬以外の対策グッズとは

農薬以外の代表的な害虫対策グッズには捕虫器、粘着シート、防虫ネットがあります。
これらのグッズを使うメリットは一度設置をすれば少ないメンテナンスで長期間効果を得る事ができる点です。そして、粘着シートを観察することで発生状況や飛来時期を知ることができます。また、農薬の使用量を減らすことができます。

防虫ネットは外から入ってくるアザミウマを防除します。害虫は「ハウスの中に入れない・増やさない・出さない」が鉄則、まずは外からの侵入を防ぎます。
他にもハウスの被覆フィルムを近紫外線除去フィルムにしたり、紫外線反射率の高いシルバーマルチなどをハウスの周辺に敷設するとアザミウマ及びその他害虫の侵入を抑制できます。
次に、侵入してしまったアザミウマへの「増やさない」対策グッズは捕虫器と粘着シート。アザミウマも他の害虫と同様に黄色に寄っていく習性があるため、黄色の粘着シートで捕虫します。また、捕虫効果を上げるためアザミウマの好む匂いや光を使って引き寄せてから粘着シートで捕虫できる捕虫器があります。



  • ▼関連記事

3.おすすめのアザミウマ対策グッズ2選

ここからは、数ある捕虫器と防虫ネットの中からアザミウマ対策におすすめの商品を2つご紹介します。




誘引式アザミウマ捕虫器(屋内専用タイプ) アザミウマキャッチャー

繁殖しやすく耐薬性の強いアザミウマ類の害虫を色と匂いでおびき寄せ、粘着シートに付着させます。粘着シートの捕虫数を計算することで、農薬散布のタイミングを判断する調査器具です。



  • ▼みのる産業株式会社
http://www.agri-style.com/product_guide/detail.php?id=357


防虫ネット サンサンネット® e-レッドシリーズ

アザミウマをはじめ目に見えない微小サイズの害虫を防除する赤色の防虫ネットです。
0.6mmの目合いで通気性が良く軽量なのがポイント。害虫の侵入をしっかり防止する効果をキープしつつ、散水もできる優れものです。
このネットの大きな特長は、赤色だということ。近年、アザミウマ研究の中で、「アザミウマは赤色を嫌う性質がある」ことが明らかになりました。この色の効果により、0.6mmの防虫ネットで、微小害虫であるアザミウマの侵入を防ぐ効果を高めることに成功しています。



  • ▼日本ワイドクロス株式会社
https://www.sunsunnet.co.jp/widecloth/products/agriculture/detail.php?4

  • ▼関連記事




アザミウマ対策に効果的な防除グッズをご紹介しました。農薬とはひと味違ったアプローチも取り入れてみてはいかがでしょうか。







【参考サイト】
●農業用農薬syngenta、病害虫・雑草防除ガイド、害虫と病気の話、第86話害虫は「入れない」「増やさない」「出さない」-防除法の効果的な組み合わせ-
<https://www.syngenta.co.jp/cp/columns/view/?column_id=133>



ライタープロフィール

【緒方裕理】
健康と環境に配慮した農業を第一としており、ハウス栽培や有機ブドウ栽培を経験しています。また農業に関心のある方を増やすために、身近にできる農業のやり方について研究しています。施設園芸に使える知識と経験をご提供していますので、ぜひご覧ください。
親の介護をしながら、実家の農園作りに勤しんでいます。








Facebook