コラム

農業用遮光ネットの選び方!最適な遮光率と効果とは?

公開日:2019.08.20

一般的にハウスの高温対策として使用する遮光資材といえば農業用の遮光ネットです。
他にも遮光資材には遮光カーテンや遮熱剤等ありますが、この記事では、「農業用遮光ネットの選び方や色による効果の違い、遮光率の違い」についてご紹介していきます。

1.高温対策には遮光ネットが有効!遮光カーテンの違いとは?

近年、日本の夏は異常な猛暑が続き、農業現場でも農業従事者の熱中症対策が重要な課題となっています。そして、人と同じように、作物も高温によって生育不良や最悪の場合枯死といった生命に関わるほど高温の悪影響を受けます。農家にとってハウスの高温対策も重要な課題なのです。そこで、ハウスの高温対策として活用したいのが農業用遮光ネット。

▲尻腐れ果




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遮光カーテンとの違いとは?

遮光資材の活用として農業用の遮光カーテンを選択する方法もあります。
遮光カーテンは全閉することで保温性を発揮しますが、全閉することで熱がこもってしまうため、スキマを開けて使用する場合があります。そのスキマから入る日射が一部の作物に当たってしまうことが遮光カーテンを使用するデメリットとも言えます。

そこで、遮光カーテンよりも通気性の良い遮光・遮熱専門の“農業用遮光ネット”を活用します。農業用の遮光ネットには外張り、内張りの2タイプあります。外張りは固定タイプで、内張りには固定タイプと可動タイプ(ネットの開閉可能)があります。遮光ネットは名前の通り網目のあるネット状になっているため、通気性がよいのが特徴です。全閉して遮光することができます
一般的に、パイプハウスでは遮光ネットのみを使用される方が大半を占めています。冬場はフィルムを内張りして保温しています。
しかし、鉄骨ハウスでは遮光カーテンに加えて、外部の巻き上げ式での遮光ネットを使用される方もいます。遮光ネットだけが良いのか、遮光カーテンとの組み合わせがよいのかはハウスの種類によっても異なります。



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2.【作物別】おすすめの遮光率と遮光ネットの選び方

農業用遮光ネットの選び方

農業用遮光ネットの選び方は栽培している作物及び使用時期によって異なります
それは、作物によって強い光を好む好光性、弱い日差しを好む嫌光性等の違いがあることや、季節、発芽促進、育苗、生育時期等によって必要な日射量が異なるためです。

また、遮光ネットは「暑い時期のイチゴの育苗・過熟防止に」、「トマトの高温障害・裂果防止に」、「軟弱野菜の遮光・芽出しに」、その他直射日光を避けたい花卉類や高温対策に使われます。使用する目的を明確にしましょう。



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3.遮光ネットの種類は?色による効果と遮光率の違い

ここからは遮光ネットの色による効果の違いと種類ごとの遮光率をご紹介していきます。




色による効果

遮光専用タイプは、色の違いがそのまま効果の違いに影響します。
農業用遮光ネットが普及しだした当初は黒色のものが一般的でしたが、近年夏場の高温対策として遮光に加え「遮熱」の声が高まり、現在はシルバーや白色の遮光ネットが好まれるようになりました。特に白色の軽量タイプの遮光・遮熱ネットが増えてきています。




遮光性と遮熱性

遮光性については、黒、シルバーのほうが遮光性に優れます。遮熱性は白のほうが優れています。

  • ●遮光と遮熱の違いとは?

遮光とは光(日射)を遮ること。遮光性が高ければハウス内は暗くなります。
一方、遮熱は熱を遮断すること。遮熱効果が高いほどハウス内は涼しくなります。




遮光素材と遮光率の関係

以下に各遮光ネットの特徴をまとめました。素材は各メーカーによって異なるため、それぞれの資材をみていきましょう。




●ワイドスクリーン

※日本ワイドクロス

素材:ポリエチレン
色:ブラック及びシルバー
遮光率:25%~95%
詳細:豊富な遮光率と規格巾(最大規格巾6m)があり、耐久性にも優れており長持ちします。




●ら~くらくスーパーホワイトライト

※日本ワイドクロス

素材:ポリエチレン、スノーテックス
色:ホワイト
遮光率:20%~75%
詳細:反射率80%のスノーテックスを使用し遮熱性に優れ、糸の内部にある多量のミクロボイド(孔)による光の反射及び拡散が遮熱効果を高めます。軽量で柔らかく作業性に富み展張・収納も楽に行えます。




●スリムホワイト

※日本ワイドクロス

素材:ポリエチレン、デュポン™タイベック®
色:ホワイト
遮光率:30%~90%
詳細:デュポン™タイベック®は他資材と比較して熱吸収が少なくハウス内の温度上昇を大幅に抑制します。光反射率90%以上の特性を持ち散乱光で徒長防止効果もあり、ハウス内を明るく涼しくします。




どの遮光率のネットを選べばよいかわからない場合はお近くの農協や普及員に相談してみることも良いですね。



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遮光ネット管理のコツ

夏場だけ使用する場合は、シーズン終りに取り外し、日の当たらない場所で保管すると長く使用できます。

▲黒色タイプ

▲シルバータイプ




この記事では農業用遮光ネットの選び方と遮光率の違いをご紹介しました。
最適な遮光ネットを見つけ、夏場の高温対策に備えましょう。

●記事協力:日本ワイドクロス株式会社

ライタープロフィール

【施設園芸.com編集部】