コラム

みどりの食料システム戦略を徹底解説!2050年を見据えた施策とは

公開日:2022.06.02

令和3年5月に農林水産省から、SDGsや環境問題に対応し、これからの日本の農業が目指す姿を示した「みどりの食料システム戦略」が発表されました。今回は、この戦略の概要をわかりやすく解説します。

1. 「みどりの食料システム戦略」とは?

「みどりの食料システム戦略」とは、農林水産業の生産力向上と持続性の両立を実現させるための政策方針です。2030年、2040年までと10年毎に取り組みが設定されていて、最終的には30年後の2050年の目標が示されています。

2.有機栽培25%へ向けた具体的な取組み

有機農業の取組面積は、2017年の時点で有機JAS認証を取得していない農地を含めてもわずか0.5%しかありません。これを2030年に25%(100万ha)に拡大するとう高い目標に対しては、農業関係者の一部からは困惑や批判の声が上がっています。 では、有機栽培の拡大の目標を具体的にどうやって達成していくのでしょうか。「みどりの食料システム戦略」の資料には次のように説明されています。

化学農薬の削減では、「ドローンによるピンポイント農薬散布」や「無人草刈り機による除草」といったAIなどを用いたスマート防除技術体系の活用と、化学農薬のみに依存しない病害虫管理体系の確立が挙げられています。

化学肥料の低減では、家畜排せつ物で育てた幼虫(イエバエ)や有機肥料ペレットといった、これまで利用していなかった資源からの肥料を回収する技術や、肥料効率の良い品種の開発などが検討されているようです。

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3.グリーンな栽培体系への転換支援策

令和4年の国の予算では、「みどりの食料システム戦略」の実現に向けて、グリーンな栽培体系への転換を推進するため、地域に適した技術を実証し、定着を図る取組を支援する交付金が盛り込まれています。
交付金の事業には、「推進体制整備」 「有機農業産地づくり推進」 「グリーンな栽培体系への転換サポート」 「SDGs対応型施設園芸確立」などがあり、実施主体は、都道府県や市町村、農業者、農業者の組織する団体(JAや農事組合法人)、協議会など各事業メニューによって異なります。

今回は、農林水産省が30年後の日本の農業の目指す姿について示した「みどりの食料システム戦略」について紹介しました。現在、普及可能な技術は、「みどりの食料システム戦略」技術カタログとして、農林水産省のホームページに公開されていますが、施設園芸ドットコムでも引き続き施設園芸農家が取り組むことができる具体例を紹介していきます。




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▼参考サイト
〇農林水産省
https://www.maff.go.jp/j/kanbo/kankyo/seisaku/midori/

ライタープロフィール

【都良TORA(田口 忠臣)】
北海道在住のフリーライター。
6次産業化やグリーンツーリズム、農産加工品開発のコンサルティング・ブランディングを行う仕事をしていたことから、その知識を活かして食や観光・農業に関する記事を書いています。
保有資格:北海道観光マスター、食生活アドバイザー、日本酒ナビゲーターなど






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