コラム
公開日:2026.02.26

※本記事は2020/5/19に更新した記事をリニューアルした記事です
ウリハムシとは、キュウリやメロン、カボチャなどウリ科の野菜で大きな問題となっている害虫です。成虫は体長7mm程の黄褐色で葉を食害し、幼虫は根を食害します。苗の段階で多発すると被害が大きく、植え替えを余儀なくされることもあります。
そこでこの記事では、ウリハムシ対策として被害の特徴や防除方法についてご紹介します。
他のメジャーな害虫に比べると登録されている農薬が限られているため、被害が大きくなってから「使える農薬が無かった!」と慌てないよう、予め対策を練っておきましょう。

ウリハムシの成虫は体長7mm程の黄褐色の甲虫です。ウリハムシの成虫は越冬し、春にウリ類が植えられると集まってきて株元に産卵します。
葉を削るように食害し、円形〜不整形の穴をあけます。多発すると葉は網目状になり、ひどい場合は葉が食い荒らされてボロボロになります。幼虫は体長10mm程の乳白色で、細長い体形をしています。土中で根を食害し、蛹を経て成虫になります。
ウリハムシと紛らわしい外観をした害虫に「ウリハムシモドキ」がいるので気を付けましょう。ウリハムシがウリ科を好むのに対し、ウリハムシモドキはマメ科牧草を好んで食害します。

ウリハムシに登録のある農薬は限定的なため、発生する前に防除に努めることが大切です。
ここからはウリハムシに効果的な4つの防除方法を解説します。
施設栽培の場合は防虫ネットを張り成虫の飛来を防ぎましょう。苗の被害が大きいので苗を寒冷紗(かんれいしゃ)などで覆うことも効果的です。
銀色の反射光を嫌うため、シルバーマルチで成虫の飛来を防止します。成虫が株元に産卵することも防げるため幼虫対策にもなります。忌避効果が期待できるのは、野菜がシルバーマルチの50%を覆うまでです。
成虫は見つけ次第捕殺します。虫の動きが鈍い早朝が狙い目です。丸まって転げ落ちるので、ペットボトルなどの容器に落とすようにすると効率的です。
今のところ、有効な天敵利用技術は確立されていないため、有機農業などで農薬を使いたくない場合には、早期発見・早期駆除が重要です。
成虫を見つけたらモスピラン顆粒水溶剤やダントツ水溶剤、マラソン乳剤などウリハムシ類に登録のある殺虫剤を5~7日間隔で2~3回、種類の異なる農薬を散布しましょう。幼虫対策には栽培前にダイアジノン粒剤3を土壌混和します。
野菜によってはウリハムシ類に登録が無いことも多いのですが、そのような場合には登録のある他の害虫の防除を兼ねて使うことを考えてみましょう。
♦モスピラン顆粒水溶剤
メロンではウリハムシの登録はありませんが、アブラムシに登録があります。発生している害虫に対して登録の範囲内で使用することで、結果的にウリハムシの発生密度が低下することもあります。
♦ダイアジノン粒剤5
キュウリではコガネムシ類やネキリムシ類に登録があります。登録害虫の防除として適正に使用してください。
※農薬の使用には、必ず登録内容(作物名・適用害虫・使用方法)を確認のうえ、適切に使用してください。
その他の対策として、巷では草木灰や木酢液のスプレー、黄色の粘着トラップが有効だという情報もあるようですが効果の程は明らかではありません。
ウリハムシ対策は予防が第一です。防虫ネットやシルバーマルチを積極的に活用しましょう。
同時に早期発見、早期駆除も重要です。葉に丸い食害の跡を見つけたらウリハムシを疑いましょう。見つけ次第捕殺し、上手く農薬を使って被害を最小限に抑えましょう。
▼参考サイト
〇難防除害虫「ウリハムシ」,営農ニュース,JAちちぶ
https://www.ja-chichibu.jp/information/難防除害虫「ウリハムシ」.html
〇畑の害虫図鑑~ウリハムシ編~【畑は小さな大自然vol.36】,生産技術,マイナビ農業
https://agri.mynavi.jp/2019_04_11_66814/
〇モスピラン顆粒水溶剤[アセタミプリド水溶剤],園芸殺虫剤,農薬, 日本農薬株式会社
https://www.nichino.co.jp/products/query/id2.php?id=357
〇ダイアジノン粒剤3,農業用殺虫剤・殺菌剤,製品一覧, 日本化薬株式会社 アグロ事業部
https://www.nipponkayaku.co.jp/media/pdf/agro/pc/products/pdf/37_diazinon_3g_tekiyou.pdf
〇ダイアジノン粒剤5,農業用殺虫剤・殺菌剤,製品一覧, 日本化薬株式会社 アグロ事業部
https://www.nipponkayaku.co.jp/media/pdf/agro/pc/products/pdf/31_diazinon_5g_tekiyou.pdf
ライタープロフィール
【haruchihi】
博士(環境学)を取得しています。
持続可能な農業を目指し、有機質肥料のみを使ったトマトや葉菜類の養液栽培を研究してきました。研究機関やイチゴ農園で働いた後、2児の母として子育てに奮闘する傍ら、家庭菜園で無農薬の野菜作りに親しんでいます。