コラム

世界が大注目!新しい農業資材バイオスティミュラントの効果とは?

公開日:2019.05.10

現在、農業生産において世界的に注目されているバイオスティミュラント。略してBSとも呼ばれているこのテクノロジーは市場規模の拡大が目覚ましく、2014年には世界全体で1400億円に達しており、2021年にはおよそ2倍の2900億円まで達すると言われています。
日本でもバイオスティミュラントの知名度が高まっています。なかでも2018年1月に設立された「バイオスティミュラント協議会」は肥料や農薬関連の国内メーカー8社が共同で立ち上げ、バイオスティミュラントの普及活動を推進して来ました。
今回は、バイオスティミュラントの基礎知識とバイオスティミュラント資材(BS製品)の特徴についてご紹介します。

1.新しい農業資材”バイオスティミュラント(BS)”とは?

農業をするうえで、作付けから収穫までの間に植物が受け続けるさまざまなストレスをいかにコントロールするかは、収穫量に関わる大きな課題です。気象条件や病気・害虫をはじめ、農家を悩ませるストレスは多岐にわたります。
バイオスティミュラントは気温や日照条件、栄養素のバランス、さらに環境汚染物質などから植物が受ける非生物的ストレスをコントロールして植物がうまく育つサポート効果を持つ最新テクノロジーとして注目されています。
バイオスティミュラントとは、直訳すると「生物刺激剤」です。農薬でも肥料でもなく「農業資材」に分類され、効果としては「非生物的ストレスの緩和」です。バイオスティミュラントを利用した農業生産を取り入れることで、植物本来の能力・活力を高め、遺伝子レベルで決まっている最大収穫量を増やすことができるのです。

2.ストレスの緩和で収穫ギャップを縮小

植物は成長を通じて、非生物的ストレスと生物的ストレスである病気や害虫からの影響を受け続けています。バイオスティミュラント協議会によると、「発芽時の潜在的収量を100とすると生物的ストレスと非生物的ストレスによって収穫時の収量は20%台にまで落ち込む」というデータもあるほどです。
そこで、バイオスティミュラント資材を使用することによって植物のポテンシャルを引き出し、暑さや寒さ、乾燥に強い種や苗になり、根がしっかり張るといったメリットがあります。

ただし、バイオスティミュラント資材(BS製品)は対象の植物との相性や使用するタイミングによってはっきりとした効果が見られないケースもあります。あくまでこれまでの農業生産の基礎となってきた農薬や肥料、土づくりをはじめ、日照や灌水管理など、総合的に環境を整えた上でBS製品を取り入れることが肝心です。

3.バイオスティミュラント資材(BS製品)の種類と成分

代表的なバイオスティミュラント資材には、天然抽出物から製造された生物刺激資材があります。タンパク質や酵素、ビタミン、アミノ酸類など、植物や根の生育に欠かせない成分を総合的に配合したものです。その他、腐植質や海藻及び海藻抽出物、微生物資材などバイオスティミュラント協議会では6種に分類しています。
中でも海藻及び海藻抽出物は、海藻から抽出した栄養豊富な粉末を希釈・散布することで、生育環境が悪化してもアミノ酸の働きで温度や湿度、日照不足のストレスを軽減させることができたり、培養した特定菌種を灌水と同時に散布したりするだけで、根に定着して乾燥や塩害、温度変化、アルカリ性や酸性の影響を抑えられます。


このように、バイオスティミュラント資材(BS製品)は植物を丈夫にする成分を吸収させることで、生物的ストレスも非生物的ストレスにも総合的に耐性の強い農作物を生み出すことができるのです。
使い方は希釈して散布するだけといった簡単なものなので、気軽に試すことができるのも大きなポイントです。興味がある方は日本バイオスティミュラント協議会の講演会・セミナーが開催されているので、ぜひ一度参加してみてはいかがでしょうか。

今後、一層世界的に大きな気象変動が予測される今、バイオスティミュラント資材(BE製品)が強い農作物づくりと収量アップを助けてくれるかもしれません。





▼参考サイト
バイオスティミュラントとは?|日本バイオスティミュラント協議会
<https://www.japanbsa.com/biostimulant/biostimulant-jbsa.html>
バイオスティミュラント資材 – 株式会社ウエサカ
<http://www.uesaka1010.jp/item/green/13/pdf/01.pdf>

ライタープロフィール

【施設園芸.com編集部】